お騒がせYouTuber事務所「VAZ」は変身できるか 新しい経営陣を直撃、目指すは「大人の会社」

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――谷さんは株主として、小松さんは顧問として以前からVAZに携わっていました。そうした立場から「大人の会社」にすることはできなかったのでしょうか。

:森(前)社長を補完する意味で、しっかりとした大人のマネジメントができる人を(経営陣に)入れたほうがいいとずっと思っていた。株主として、小松社長にも「あなたが(経営陣に)入ったほうがいいよ」と言ってきた。そのほうが組織はよくなると思っていた。

しかし、いろいろな利害関係もある。小松社長も別の会社を経営していた身だ。森(前)社長にも個人のビジョンがあったので、なかなか、本気で踏み込めなかったのがこれまでの実情だ。

VAZは組織としてなっていなかった

――以前までのVAZは、具体的にどういった部分が「子ども」だったのでしょうか。

:株主として感じていたのは、すごく魅力的な会社だが、「いきなり待ち合わせに1時間遅れてくる人」みたいなイメージだった。例えば、人材事業を始めるということで私は投資を行ったが、事業撤退することになったときの報告が遅かった。

たに・てつや/1970年生まれ。2001年、新東通信入社。2013年に同社社長、2015年から共同ピーアール社長(現任)(撮影:風間仁一郎)

やめる、やめないは経営判断なので仕方ないが、筋道をつけて説明をする必要がある。大企業だったら、(事業の撤退判断は)プレゼンした人のクビが飛ぶかもしれないようなことだ。そういう意味で、大人の経営ができていなかったのではないか。

小松:1つひとつが組織としてなっていなかった。タコツボ化していた部分もあった。個人のマネージャーがクリエーターをサポートして、営業も個人個人で動いている形だった。そのあたりを組織として直していかないといけない。

インフルエンサーマーケティングは本来、(広告主などの)クライアントがいて、視聴者がいて、というコミュニケーションの事業だ。すべてのステークホルダーに配慮しなければいけない。(配慮しなければ)効果を最大化できないし、影響力も大きくならない。

――森前社長は「自身はクリエーターを伸ばすことに長けていた」と公言するように、多くのスターの卵を見つけ、成長させてきました。経営陣が大人になることで、そうした強みがなくなってしまいませんか。

小松:今のエンターテインメント業界で成功している会社も皆、経営者は大人だ。たとえ経営者が大人でも、社員やスタッフなどの若い感性を大事にすれば問題ない。諸先輩方であるエンタメ企業も乗り越えてきていることなので、私たちも乗り越えられると思う。

:確かに、1人のタレントをピックアップする勘所は大事だ。ただ順番でいうと、(VAZの現状は)経営再建のような案件なので、止血をするのが先決。当たり前のことを当たり前に、大人の組織がやっていくことで、全体のボトムアップもできるだろう。森前社長もファウンダーとしては残るので、スカウトの部分や目利きの部分で力を借りることはできる。そこは失われるわけではない。

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