「婚活が苦痛な男性」が結婚できる唯一の方法 「女性と付き合うエネルギー」が不足している

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「お見合いをしながら恋愛経験を積んでいきましょう。こう考えてみてください。例えば大学生で恋愛デビューをしたとします。今、聡太さんは32歳だから、14年間の恋愛空白期間がありますよね。もしも普通に生活をしていたら、14年間で、何人の女性と恋愛できたと思いますか? せいぜい4、5人、もしかしたら、もっと少ないかもしれない。その中で、結婚を真剣に考えた人は、せいぜい1人か2人じゃないかしら。

でも、婚活というのは、“結婚したい”と思っている女性と出会っていくんです。聡太さんの年齢と持ち合わせている条件ならば、月に4人から5人はお見合いできると思います。失われた14年は、あっという間に取り戻せますよ」

私の話を頷きながら聞いていた聡太が、言った。

「なるほど、そう考えればいいんですね」

こうして、彼の婚活がスタートした。

婚活って想像していたよりも、ずっと大変

写真館でお見合い写真を撮影し、サイトに登録をすると、お見合いの申し込みは平均レベルよりも多かったし、申し込みを受諾される確率も高かった。その中から会いたい女性を何人が選び、最初の月は4つのお見合いを組んだ。そこから2人と交際に入ったのだが、1人は初めてのデートを終えた後に、交際終了がきた。もう1人は、2度の食事の後に交際終了がきた。

2人から断られた後に、聡太は大きなため息をついて言った。

「婚活って大変ですね。デートの場所を決めたり、店を予約したりするのもひと苦労だし、実際会っているときは話す話題を見つけないといけないし。女性と付き合うってエネルギーが必要なんですね。想像していたよりも、ずっと気疲れします」

そこで私は言った。

「歳を重ねてしまうと、何でも頭で考えがちだけれど、行動を起こす気持ちを大事にしましょうね。人に興味を持つ感情を動かすようにしましょう。失敗したらヘコむし、傷付いたりもするけれど、何事も慣れだし、失敗から学ぶこともあると思って、どんどんいきましょう」

私の言葉にまた活動を再開し、その後も苦戦続きだったのだが、3つ下の鮎子(仮名)と交際に入ってからは、手応えを感じていたようだった。

「今までの女性とは違って、お付き合いするのが楽しいです。LINEも“入れなきゃいけない”という義務感がないし、デートに行く場所を決めるのも苦痛じゃない。何より一緒にいて自然体でいられるんですよ」

これはうまくいくのではないかと、私は踏んでいた。鮎子の相談室の仲人とは、よく知った仲だったので、鮎子が聡太をどう思っているのか、様子を聞いてみた。

「実は、聡太さんを入れて3人と仮交際していたのだけれど、ここにきて2人にお断りを入れて聡太さんだけにしたから、彼女もいいと思っているんじゃないかしら。ただ恋愛経験がない子だから、関係をどう進めていっていいかどうかはわからないだろうし、そこは男性側にリードしてもらえたらうまくいく気がしますよ」

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