2ちゃん創設者が危惧する「日本人の働き方」 「いかにさぼりながらうまくやるか」を追求せよ

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IMDのランキングは「経済のパフォーマンス」「政府の効率性」「ビジネスの効率性」「インフラ」の4つの要素(それぞれの要素は5つの小項目からなっています)から総合的に判断されます。このうち、インフラに関して日本は高い評価を得ています。

一方で、ビジネスの効率性についてとても低い評価を受けています。ビジネスの効率性のうち、小項目の「経営姿勢」は63カ国中62位、「生産性と効率」は55位と、かなり足を引っ張っています。 立派なインフラは整っているのに、ビジネスの効率が悪い。

これは、日本にはびこる「長時間労働」の結果によるものでしょう。短時間で成果を出せる環境は整っているのに、「長く働く」ことが当たり前になってしまっている。環境が整っていても、それを使う人間が疲弊していては意味がありません。

「働き方」で損をしている日本人

日本は国内総生産(GDP)こそ世界3位ですが、1人当たりに換算すると26位。しかも、年々ランクは落ちています。このデータからも、海外諸国に比べて日本人の働き方そのものが非効率だというのがわかります。

2008年までの日本は、人口が増加していたので、生産性が低くても、国全体としては高い生産額を維持できていました。しかし、今は違います。2019年に日本の人口はおよそ50万人減りました。2020年は前年以上の減少が見込まれています。

このように、人口が減り続けているので、生産性が低い日本では生産額も減少しているのです。それが、世界的な競争力の低下につながっているのでしょう。 時代に合わない働き方が浸透してしまっているのは、日本企業の社内制度に原因があります。例えば、日本ではいまだに能力による評価があまりなされていません。「年功序列」という制度が、多くの職場で撤廃されずに残っています。

経営者の立場から考えると、いいものをつくる能力のある人が会社にいることが最も重要で、そういう人を評価するのは当然です。それなのに、ただ長く勤めているというだけの理由で中高年を管理職にしているのです。誰しも周りに1人くらい思い浮かぶ人がいるのではないでしょうか。

高度経済成長のときは、日本全体が上り調子だったので、「やれば結果が出る」時代でした。能力や効率を重視しなくても、とりあえず長く働けばよかったのです。こういう社会状況であれば、「会社に長くいる=会社に貢献してきた」ということなので、年功序列は理にかなっています。

競争はもちろんありましたが、クオリティーの高さよりも、とにかくたくさんのモノを早くつくろうという「大量生産」を競い合っていました。

モノが不足していた時代は、安いものをつくっていれば買う人が必ずいたのですが、今は、みんな豊かになったので生活必需品じゃないものにお金を使う時代だったりします。例えば、ゲームアプリの課金などは利用しなくても人生ではまったく困らないのですが、今は多くの人がお金をつぎ込んでいます。

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