2ちゃん創設者が危惧する「日本人の働き方」 「いかにさぼりながらうまくやるか」を追求せよ

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また、ディズニーランドの入場料は、日本では8200円ですが、アメリカ・カリフォルニアでは、1万4000円くらいと大きな開きがあります。

そうです。日本は「安い国」なんです。 僕自身、電化製品や服は日本に帰ったときに買い込んでいます。フランスにもユニクロや無印良品はありますが、日本より3割くらい高くなっています。

1990年代前半、日本はとても「高い国」でした。だから、海外からはよほど裕福な人たちしか遊びには来ませんでした。逆に、私たちが海外旅行に行けば、日本でならファミレスで食事するくらいの値段で、そこそこの高級レストランに行けました。ブランドものもばんばん買えました。

企業の駐在員も、東南アジアあたりでは家政婦や運転手を雇えました。 当時の日本人は、ごく庶民であっても海外では富裕層のように振る舞えました。しかし、それはとっくに昔話になっています。今、海外旅行に行くと、どこも物価が高いことに驚くはずです。実は日本だけが取り残されたように物価が安いというのが現実なのです。

まだ日本の物価が高かった頃、中国に返還される前の香港では、ビクトリア湾の光り輝く電飾看板は、ソニー、東芝など日本の電機メーカーが独占していたものです。 当時、日本の電機メーカーは、次々とアジアに進出し、技術を伝えていきました。しかし、そうした国々にいつの間にかすっかり逆転されてしまいました。

中国や韓国の電機メーカーは、その多くが日本の技術を下敷きにして成功を収めたわけです。 もちろん、それは責められることではありませんし、「裏切られた」などと恨み言を言ってもどうにもなりません。

まずは、「日本の現状」をきちんと理解すること。そして、これから世界でどう存在感を出していくかを考えていくべきなのです。

「世界競争力ランキング」から見えてくるもの

「日本の現状」を正しく理解するのに役立つデータがあります。

スイスのビジネススクールIMD(国際経営開発研究所)は、独自の調査による「世界競争力ランキング」を毎年発表しています。2020年の日本のランクは、前年から4つ落ちて63カ国中の34位。 1位シンガポール、2位デンマーク、3位スイス……と続き、香港(5位)も中国(20位)もマレーシア(27位)もタイ(29位)も日本より上位にいます。

かつての日本は、このランキングでつねにトップクラスにおり、1989年から4年連続で1位を取り続けたほどです。だから、当時働き盛りだった人たちは、今の評価を受け入れることができないかもしれません。 日本は治安もいいし、食べ物もおいしいし、不快な思いをさせられることも少ない。

ほかの先進国と比べても、いいところはたくさんあります。なのに、日本の世界的な競争力は低いとされてしまっている。ここで、「こんなランキングはでたらめだ! 日本はまだまだ世界で戦えるんだ!」と主張するのも1つの姿勢でしょう。でも、これだと結局根性論に終始してしまい、いい方向には進んでいけません。

日本のどういう部分が評価され、どういう部分が問題だとされているのか。それをきちんと確認したうえで、「どうすればいい部分を伸ばせるのか、ダメな部分を改善できるのか」を考えていく必要があるのです。

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