アジアの均質化、その阻止に意欲
タカシマヤ・シンガポールは、2018年までの長期計画において、グループ収益の主軸として位置づけられている。それを実現するために、同年までに30億円の投資が行われ、売上高で50億円増加することを目標として掲げている。
定性的には、「シンガポールの1番店だけでなく、ASEANの1番店を目指していく」(吉野氏)という。そのために、シンガポールの郊外への新店舗出店の可能性も探りながら、マーチャンダイジングの面では、売れ筋の靴やハンドバック、そして雑貨などを伸ばしていく。さらに、CRM施策やウェブサイト、ソーシャルメディアの活用などで集客策を強化。このほか、店内案内などの外国語対応を整備してツーリストの来店もさらに促進する。
それと同時に、シンガポールならではの生活・文化の向上にも貢献したいと話す。吉野氏は個人的に、都市部の商業施設が発達すると郊外にある商店が廃れ、その国らしさが失われることを懸念している。確かに、都市化が進むにつれ東南アジア各国が同質化し、国ごとに異なる面白みは薄れるように思う。そうしたことから、以前開設したものの、結果的には少し早すぎたため閉鎖した、カルチャーセンターや絵画などのギャラリーも、今こそ必要だと感じているそうだ。
なお、タカシマヤ・シンガポールが100%出資する「ベトナム髙島屋」が、2016年にホーチミンに出店することが決まっている。このほか、周辺国への新店舗出店の可能性も検討しているという。
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