おやつカンパニー、過半の役員が辞めていた! 米カーライルと提携した日、経営体制が激変

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

ほかにも、開発室長や工場長、開発部長などを経て10年に取締役に就いた稲垣庄平氏も退いた。この稲垣氏は、1988年に基幹商品であるベビースターラーメンのデザインを大幅変更した際の実務担当でもある。その時に生まれたのが、現在ではお馴染みの「ベイちゃん」と名付けられた男の子のキャラクターだ(後に、妹の「ビーちゃん」も誕生)。

 カーライルの取締役が過半に

ベイちゃんも今回の提携にびっくり?

こうした功労者ともいうべきプロパーの役員が去る一方、カーライル・グループから社外取締役4名が入り7名体制に。つまり、今回の提携で取締役の過半はカーライル・グループになった。

社外取締役一人であるパトリック・シーワート氏は、コカ・コーラアジアのCOOも務めた経歴の持ち主で、カーライル・グループに参画してからは、出資先のアジア企業の経営に多く携わっている。同じく社外取締役に就いた富岡隆臣氏は、カーライル・ジャパンのマネージング ディレクターで、日本長期信用銀行(現・新生銀行)に13年間勤務し、GEエクイティの日本代表を務めた経験もある。

昨年3月、東経オンラインでカーライル・ジャパン日本共同代表の安達保氏と、先の富岡氏にインタビューした際(関連記事「カーライル、投資ファンドの知られざる実像」)、安達氏は出資対象となる企業について、「ブランドや技術を持っていても、海外展開や国内におけるマーケティングで、必ずしも優れた能力を持ち合わせていないような企業。会社の価値としては200億~300億円ぐらい。それに100億~150億円程度を投資する。従業員数で言うと1000人以下が目安」と話していた。

おやつカンパニーの売上高は182億円(13年7月期)で従業員数370名。今回の出資額は200億円とも言われており、企業のサイズや投資額は安達氏が対象としていた企業像に合致する案件といえる。

次ページカーライル流で変貌するのか?
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事