ARM版サーフェスも第3世代を準備中

米本社マーケティング部門責任者に戦略を聞く

――新たな応用カテゴリの開拓がSurfaceの役割であることは理解できるが、一方でWindowsのOEMパートナーとの競合も起こる。Surface Pro3が、よりノートPCに近付いたことで、摩擦が大きくなる懸念もある。

我々、Surfaceのチームは、顧客にすばらしい体験を提供できれば、PCへの興味が拡がり、エコシステム全体を拡げる、と信じている。実際、日本マイクロソフトの樋口泰行社長が、日本市場でのタブレットの拡がりについて話しました。量販店におけるタブレット端末全体のうち3割がWindowsタブレットになっている。実際に市場は拡がっている。

Pro3は、新しいタブレット体験の提案であると同時に、軽量かつバッテリー駆動時間の長いノートPCでもある。これは確かに、軽量なモバイルPCを得意とするPCメーカーへの挑戦と受け止められるでしょう。しかし、そうした刺激によって、ノートPCもまた新しい進化を遂げることができると思う。

情報機器に使う予算は限られている。その中でiPadを買うか?それともノートPCの方がいいのか?同じ予算の中で選ぶ時に、1台の高性能で応用範囲の広いタブレットで済ませることができますよ、というのがPro3のメッセージですが、ノートPCメーカーも同じように良い提案をしてくれるはずだ。新たなアイデアを次々に盛り込むことで、顧客はもっともっとワクワクした気持ちになれる。それを続ける事が業界全体を拡げていく。Surfaceチームの挑戦はOEM各社のビジネスにとってもプラスになる。

――樋口社長の話が出ましたが、日本では他国と比べてSurfaceシリーズと8インチWindowsタブレットがよく売れている。この理由をどう分析していますか。

WindowsとOfficeの両方を使いこなし、あらゆる作業をこなせる生産性の高いタブレット端末だからだと思う。また、企業システムなどにWindowsタブレットを活かそうと、さまざまなデベロッパーがSurfaceに向けた開発に取り組んでくれた。メタモジのNOTE AnywhereなどWindows 8の初期段階から有用なアプリケーションを開発するパートナーとの協業もあった。こうした取り組みの成果だと思う。

タッチとペンで操作するアプリを増やしていく

――12インチのPro3ならば、タブレットなのか、PCなのかというこだわりを捨てて、純粋にWindows PCとして愉しめる。ということはブラウザで多くのことがやれるため、サービス事業者はWindows用アプリの開発には熱心ではなくなる。多くのユーザーがいるFacebookでさえ、機能や使いやすさはブラウザ版の方が上でしょう。しかし、今後より小さな画面サイズにもとなれば、専用アプリは重要になる。

おっしゃるようにウェブブラウザベースのアプリケーションは充実している。もちろん、Flashとの互換性も高い。これに加えて、Storeアプリの選択肢もある。マイクロソフトはそのいずれの道もサポートしていく。

もっと重要なことは、世の中で標準なっているようなアプリケーションを、指によるタッチ操作とペン操作で使った時にもより良く動くよう環境を整えることだ。Pro3に合わせ、アドビがPhotoshopをタッチとペンの両方に対応させてくれた。デスクトップアプリケーションのままだが、タッチやペンでの使いやすさを盛り込むことでWindows全体に良い影響をもたらすはずだ。Surfaceをマイクロソフト自身が強くドライブすることで、さまざまなアプリケーションがタッチパネルとペン操作に対応していくよう、粘り強く取り組んでいく。

――12インチと8インチではかなり大きさが違う。同じユーザーインターフェイス設計で、両方のタブレットがそれぞれ使いやすくなるでしょうか。

実は12インチ画面を左右、半々に分割すると、その片方がほぼ8インチタブレットと同じになるんですよ。半々に分割した時のStoreアプリの振る舞いについて、8インチタブレットを意識した開発をしてくれと、我々の方でパートナーに呼びかけており、この対応が進めば8インチでの画面レイアウトも最適化が進むと思う。そしてこのような取り組みにて、Windowsエコシステム全体を盛り上げて行きたい。

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