ARM版サーフェスも第3世代を準備中 米本社マーケティング部門責任者に戦略を聞く

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米本社ジェネラルマネージャーでSurfaceのマーケティング部門を統括するブライアン・ホール氏

――発表前には省電力のARMプロセッサを搭載したSurface miniが投入される、と噂されていた。ARM版Surfaceの開発は継続していますか。

残念ながら、未発表の製品についてお話しすることはできない。しかしながら、ARMプロセッサを搭載したSurface 2のサイズ感や価格を求めるユーザーは多い。そして、それをさらに改善する余地もある。

――つまり、第3世代のARM版Surfaceの登場を期待していいのでしょうか。

ARM版Surfaceに関しては、誰もが今後どのように良くしていこうかと考えている。今日の時点では新しい発表がない、というだけだ。しかし、Surface Pro3を発売した後も、引き続き(ARM版の)Surface 2を販売していく。そして、将来に向けたSurfaceの計画を、私自身がワクワクして待ちわびている。このふたつから類推してほしい。

Touch Coverを捨てたわけではない

――Surfaceシリーズには、薄型の画面カバーにタッチセンサーを付けてキーボードにするTouch Coverというオプションがあったが、今回は用意していない。

Surface Pro2を購入したほとんどの人が、ストロークするキーが配置されたType Coverを選んでいる。このためSurface Pro3にはTouch Coverを用意しなかった。しかし、だからと言って、今後やらないわけではない。製品によっても違うだろうし、今後の技術イノベーションで状況が変わるかもしれない。Touch Coverの薄さや軽さは素晴らしい。センサー技術の発展はめざましく、入力に対する応答性や操作性などに関してもどんどん進化している。

――Windows 8用パソコンのガイドラインで指定されていた画面の縦横比16:9から、3:2という、あまり馴染みのない比率に変更された。Macなどで使われる16:10よりも、さらに縦が伸びた形だ。この変更意図は?

その方がクリエイティブなアプリケーション、たとえばOfficeやPhotoshopなどが使いやすいからだ。たとえば、Excelを横画面で使う時、16:9では縦方向の情報が少なすぎる。対角サイズの大きさを大きくするだけでなく、縦方向の表示域を拡大することで、Officeを使う場合でも、Photoshopなどで絵を描く時にも、またOneNoteなどでメモを取る時にも使いやすくなる。また画面を縦にした場合も、横幅が狭く文書の表示サイズが小さくなりすぎず、メモ書きもしやすいちょうどいい大きさになる。

――横画面時の縦サイズ確保のメリットはその通りだと思う。しかし、マイクロソフトはWindows 8で16:9を推奨していた。映像ソフトの再生でテレビとの互換性が高いことに加え、全画面アプリの横に「スナップ」という小画面を表示するにはちょうど良いサイズになる、との理由でした。

確かにその通りだが、Windows 8.1でスナップのサイズは変更可能になった。

――スナップサイズが可変になったことと、Surfaceが3:2を採用したことに関連性はあるのでしょうか。

Windowsチームと連動していたわけではない。WindowsはOEMからのフィードバックがあって仕様変更を行い、我々はSurfaceの使いやすさを改善するためにこのサイズを選びました。

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