【産業天気図・放送・広告】広告市況回復は望み薄く、終始「曇り」止まり。利益確保はコスト削減次第

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予想天気
10年4月~9月 10年10月~11年3月

放送・広告業界は2010年4月~11年3月まで、終始「曇り」となりそうだ。広告は景気との連動性が高く、先行きに対しては依然として不透明感が強い。

電通が発表した2009年の日本の広告費は前年比11.5%減の5兆9222億円と2年連続で大幅に減少した。特に落ち込みが大きいのが、総広告費の5割弱を占める4マス媒体(テレビ、新聞、雑誌、ラジオ)。テレビは前年比10.2%減の1兆7139億円、新聞が同18.6%減の6739億円、雑誌が25.6%減の3034億円、ラジオが11.6%減の1370億円と軒並み大きく後退した。また、これまで右肩上がりの成長を続けてきたインターネット広告ですら1.2%増の7069億円とほぼ横ばい。米国の金融危機に端を発した不況を背景に、広告市場は文字どおりの“厳冬期”にある。

当然、広告代理店の業績は厳しい。業界3位のアサツー ディ・ケイ<9747>は09年12月期決算で上場以来初の営業赤字を計上。首位の電通<4324>、2位の博報堂DYホールディングス<2433>の10年3月期決算も大幅減益となる見通しだ。

一方、テレビ局の業績はまちまち。東京のキー局は各社とも減収。だが、日本テレビ放送網<9404>、テレビ朝日<9409>は大幅な増益を見込む一方で、フジ・メディア・ホールディングス<4676>、TBSホールディングス<9401>は大幅な減益になる見通し。優勝劣敗がはっきり分かれる格好だ。

その理由は視聴率と最大の経費である番組制作費のバランス。日テレやテレ朝は番組制作費を100億円以上削減しながらも視聴率は好調を維持していることがプラスに働いている。フジは視聴率トップを走っているが、番組制作費の削減幅を40億円と他社より小幅にとどめているほか、傘下に抱える出版、広告、通販の子会社の低迷が足を引っ張っている。TBSは日テレ、テレ朝と同様の大幅な制作費削減に踏み切ったものの、その反動で肝心な視聴率が低迷。放送事業は100億円を超える赤字になる見込みだ。

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