東大発ベンチャーが仕掛ける新しい「音楽教室」

オンラインで本格講座、巣ごもり需要が追い風

大学ではエンジェル投資家として著名な故・瀧本哲史氏のゼミに所属、企業分析を学んだ。「実業」をやりたいと思ったのも、この時の経験が生きているようだ。

フォニムの宍戸光達社長(右)と共同創業者の渡辺陽樹氏。2人はともに瀧本ゼミで学んだ(記者撮影)

起業にこだわっていたわけではないが、官公庁や大企業志向でもなかった。「自然に東大に入ったから、こだわりはなかった。自分にあるのは”雑草魂”ですかね」(宍戸社長)。起業に至ったのは、以前志していた音楽の世界がどうなっているのかを「分析」した結果、「フォニムのモデルを考えれば考えるほど、うまく行くと思った」(同)からにすぎない。

「レッスン業界のネットフリックスになりたい」

フォニムのサービスは今年7月から始まっており、来年3月には利用者2500人を目指す。そのためには、講師となる若手ミュージシャンのネットワークの拡充がポイントの1つとなる。若手ミュージシャンは音楽だけではなかなか食べていけない。行動が制限されるコロナ禍ではなおさらだ。そうしたミュージシャンと受講生をつなぐ役割を担うことで、ミュージシャンの理解を得る考えだ。

冒頭に登場したアメリカ老舗ギターメーカー・フェンダーでは、オンラインでギターレッスンを受けられる「フェンダープレイ」を展開。報道によれば、今年3月から7月に、利用者は15万人から93万人に急増したという。

フォニムにとって、新型コロナによる巣ごもり需要は間違いなくフォローの風だ。今後3年で音楽のあらゆるジャンルをカバーするレッスンのプラットフォームを目指す。独自コンテンツにこだわることで、「レッスン業界のネットフリックスになりたい」。宍戸社長はそう夢を膨らませている。

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