販売台数No.1、日産「新型ノート」の劇的進化 第2世代になった「e-POWER」でHVの覇権を狙う

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もう1つの注目すべき技術が運転支援技術「プロパイロット」の採用である。今日では、軽自動車の「デイズ」や「ルークス」にも採用されているプロパイロットだが、新型ノートではカーナビゲーションの地図情報と連携し、カーブなどで減速する速度調整の支援が加えられているとのことだ。

プロパイロット+地図情報による連携を活用すれば、前車追従型クルーズコントロール(ACC)で単独走行しているときでも安全に、かつカーブを曲がれる速度に自動調整されるのではないか。「技術の日産」らしく、機能の充実が目立つ新型ノートだ。

日産初のクロスオーバーEV「日産アリア」と一貫性を持ったデザインで電動化を強調する(写真:日産自動車)

外観では、来年発売が予定されているEVの「アリア」に通じる造形が施されたとデザイナーが説明していた。無駄な線や凹凸のない簡素な外観でありながら、しっかりとした塊という印象を与え、そのうえで顔つきはアリアやキックスに通じるVモーショングリルが目立つ。

後輪の後ろ側のオーバーハングが切り詰められた姿は、俊敏な運転感覚を印象付けるように見える。通常のハッチバック車より荷室容量のある実用性が期待されるノートだが、ステーションワゴンやミニバンのような、ゆったりとした走りではなく、ハッチバック車により近いキビキビとした運転感覚を外観で訴えかけているのだろう。

車体色は13色のなかから選べる。2トーンカラーを含め、赤や黄色、青、緑など色合いは多彩で、2002年の3代目「マーチ」を思い起こさせるような彩の豊かさだ。

室内も機能的にまとめられた簡素な印象があり、ダッシュボード中央のカーナビゲーション画面と連動したメーターの様子が目新しい。それは、現行「リーフ」よりずっと先進的に見える。電制シフトレバーの操作も初代リーフ以来採用されてきた操作方法から少し変わるようだ。

新型ノートの商品性は、リーフをしのぐとさえいえそうに充実しており、グローバルなコンパクトカーとして世界にe-POWERを売っていくという日産の強い意志が感じられる。映像や画像からだけの情報でここまで魅力を感じさせる新型ノートには、早く実車を見て、乗ってみたいという気にさせられた。

御堀 直嗣 モータージャーナリスト

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みほり なおつぐ / Naotsugu Mihori

1955年、東京都生まれ。玉川大学工学部卒業。大学卒業後はレースでも活躍し、その後フリーのモータージャーナリストに。現在、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員を務める。日本EVクラブ副代表としてEVや環境・エネルギー分野に詳しい。趣味は、読書と、週1回の乗馬。

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