企業年金の国内株離れ、国債買いの背後にIFRS

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 一方、国内株式のウエート低下と対称的に、近年、運用の比率が高まっているのが国内債券の運用であり、そのほとんどは長期国債だ。企業年金連合会の統計では、2005年度には20.9%だった国内債券は2008年度には27.0%に拡大した。これは、国内株式から国債に運用資金がシフトしたことを物語っており、この傾向は今も続いているようだ。

いわば、年金基金による国債買い増しが国債市場の需給バランスに寄与しているわけであり、最近、懸念されはじめた国債金利の上昇圧力増大を緩和する一助になっているという言い方もできる。IFRSが企業行動を通じて、財政悪化の下での国債発行の潤滑油になっている、という構図でもある。

(浪川 攻=東洋経済オンライン)

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