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バニラエアも機長不足、大量欠航が映す苦境 最後発の日系LCCが抱える、もう1つの課題とは

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LCC特有の事情もある。限られた機材を効率的に使うため、同じ機材を1日に何度も飛ばすことが経営の肝。その結果、パイロットが最も神経を使う離発着の機会が頻繁になる。着陸から次の出発まで、休憩時間が30分程度しかないこともある。飛行時間の長短だけでは測れない部分で心身をすり減らし、体調を崩す可能性も高まる。

「後発で実績が少なく、採用競争力が弱かった」。バニラエアの石井知祥社長はそう反省の弁を述べた。が、今回の欠航はパイロット不足とは異なる、同社が抱えるもう一つの課題も浮き彫りにした。

予約は1便当たり17人

バニラエアが6月に欠航させる154便に予約を入れていた乗客は2551人。1便当たり17人弱しかいなかった計算だ。同社が飛ばしている機材の標準座席数は180。欠航を決めた5月中旬の時点で、6月の平日ダイヤは1割程度しか予約が埋まっていなかったということになる。

さらに石井社長は、欠航に伴う収入減が「1億円程度」とも明かした。これから逆算すれば、1便当たりの収入は65万円弱。1人当たり運賃が最安の6500円としても、乗客は100人程度。搭乗率は5割強しか見込んでいなかったことになる。オフシーズンの平日とはいえ、これはそうとう厳しい水準だ。

バニラエアは昨年12月、旧エアアジア・ジャパンから装いを変え、レジャー路線を核とするLCCとして再出発した。順調にいったとしても単年度黒字化には2~3年を要するとみられてきたが、ブランドイメージが傷つきかねない今回の欠航によって、業績面での“離陸”はますます遅れてしまうかもしれない。

「週刊東洋経済」2014年5月31日号<5月26日発売>掲載の「核心リポート」を転載)

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