LCCも頭を抱える、成田空港の駐車場事情 羽田より不便なのに、羽田より割高

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国内有数のLCC拠点になりつつある成田空港(撮影:尾形文繁)

成田空港を利用した際、こんな経験をした人もいるのではないか。かく言う筆者も、その1人である。

同空港の駐車場の料金は1日(24時間)当たり2060円。たとえば、1泊の国内出張なので、自家用車で成田まで行き、24時間以内に出庫しようと考えたとする。ところが、帰りの便の到着が遅れ、24時間を30分だけ過ぎてしまった。まあ、時間単位の追加料金を払えばいい。そう思っていたら、請求された料金は、なんと2日分の4120円だった――。

伸び悩むLCC利用者

日本の空の玄関、成田国際空港。国際線においては便数ベースで首都圏のメイン空港であることは変わりないが、国内線でもジェットスター・ジャパン、バニラエア、ピーチ・アビエーションの日系LCC(格安航空会社)3社が相次いで就航。6月末には中国系の春秋航空日本が新たに就航する予定となっており、成長著しいLCCの拠点空港という側面も強まっている。

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24時間を越えると、料金は倍にハネ上がる

ただし、各社の搭乗率を見る限り、まだ定着したとはいえない状況だ。羽田空港発着の大手航空会社便の運賃が高い繁忙期こそ利用者は多いものの、オフシーズンには空席の目立つ便が多い。平日の朝だと、1便当たり数十人という便も珍しくない。

苦戦の理由の1つが、冒頭で触れた割高な駐車場料金だ。成田空港では、ジェットスター・ジャパンとバニラエアが使用する第2ターミナルに隣接する「第2駐車場」(普通車1400台)とピーチ・アビエーションが使用する第1ターミナルに隣接する「第1駐車場」(同1000台)はともに、1日2060円の料金設定になっており(5日以上になると1日520円)、1泊2日で駐車すると4120円、2泊3日だと6180円となる。

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