「ザ・秘境生活」がYouTubeに見つけた厚い金鉱 企業のチャンネル運営が直面する3つの課題

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あのサバイバル放送局がYouTubeで驀進できるワケは?(写真:YouTube「ディスカバリー・チャンネル」公式ページ)

全世界20億人という圧倒的な視聴者数を背景に、ビジネスの世界でも存在感を増すYouTube(ユーチューブ)。その活用はいまや、動画コンテンツの先駆けであったテレビ局にも広がっている。単に番組の予告動画を置いておくだけではない。実際にテレビで放送しているような長尺のコンテンツをも配信し始めている。

今年10月、地上波より規模が小さいある日本の衛星放送局が、YouTubeで一つの節目となる「チャンネル登録者数100万人」の達成を発表した。世界最大のドキュメンタリーネットワークとして知られるアメリカ・ディスカバリーの日本法人、ディスカバリー・ジャパンだ。

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ディスカバリーといえば、「ディスカバリー・チャンネル」や「アニマルプラネット」など多数の人気チャンネルブランドを抱える放送局。日本ではケーブルテレビ「J:COM TV」などで視聴できる。加えて2019年9月からは自社動画配信サービス「Dplay」をAVOD(広告無料型動画配信)にてスタートし、2020年3月からはSVOD(定額制動画配信)サービスも展開している。

YouTubeチャンネルでは、本サービスでも配信する「ザ・秘境生活」がとくに人気。元イギリス軍人のエド・スタフォード氏がスタッフなしの単独撮影で自給自足サバイバル生活を行うもので、500万回再生を突破する回もあるほどだ。そのほか、人気番組内の料理・食事シーンを抜粋した「ディスカバリー3分クッキング」など、YouTube用に加工した動画シリーズも投稿している。

YouTube出身の2人のキーマン

『週刊東洋経済』は11月9日発売号で、「YouTubeの極意」を特集。拡大が止まらないYouTube経済圏の全貌やビジネスへの活用方法を徹底解説している。世界では名を知られたディスカバリーだが、日本では有料衛星放送市場全体が縮小傾向にあることもあり、圧倒的な知名度はない。そんな同社が、どのようにチャンネル登録者100万人を達成したのか。企業のチャンネル運営が直面する「3つの課題」に沿って見ていこう。

「有料放送は加入者以外の消費者との接点が限られている。もっと露出を増やして、今まで触れたことがない人の目に留まるようにしたかった」。ディスカバリー・ジャパンの榊原アリー・コンテンツ事業部長は、社内でYouTubeの活用積極化を提案した背景についてそう話す。

榊原氏の前職はYouTube。クリエーターへ動画の視聴やチャンネル登録者数を伸ばすためのアドバイスを行ってきた経験から「ディスカバリー入社時からメディアにおけるYouTube活用のポテンシャルを感じていた」(榊原氏)。ディスカバリーでももともと、番組告知の場としてYouTubeを使ってはいた。だがあくまで宣伝のため、配信するのは本編の視聴につなげる短尺動画が中心。榊原氏はここのテコ入れを企図した。

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