男泣き続出「バチェロレッテ」の結末に見た縮図 「男は戸惑い、女は絶賛」はなぜ起きた?

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まず、最初に大きく意見が分かれたのが、萌子サマのトーク。

「あなたは、どう思っているの?」

「あなたは、どんな人なの?」

「あなたが、大切にしているものはなに?」

みんなを魅了した今回のバチェロレッテ・福田萌子さん(出所:公式HPより)

場面場面で、一人ひとりの言葉を引き出そうとする萌子サマに対して、しどろもどろになる男性陣。その様子は、デートというよりは、むしろ、カウンセリングだったし、コーチングだったと、私自身は思ったんですよね。

でも、これがまず、1つ目のリトマス試験紙だったわけです。

「萌子サマ、最高! こんな上司だったら、1on1されたい!」

「福田さんのトーク参考になる。フィードバック面談って、こうやってすればいいんじゃないか?」

「萌子さん、男性陣の、ほぼメンター」

という声が多かった中で、あのトークにビビったという意見もあったのですよ。

それは例えば、

「あれ、完全に、圧迫面接」

「転職試験を思い出して、脇汗かいた」

というもの。

さらに、参加した男性自身が、最終回のスタジオトークで

「あそこまで詰められたら、言いたいことも言えない」

と言ったことが、また、視聴者の意見を二分していきます。

「自分の中身のなさを、萌子さんのせいにするなよ」

といった意見と

「たしかに彼女みたいな女性は、恋愛対象に考えられない」

という意見。

あの萌子サマトークを、どう感じたか。男女が逆転していたら同じことを思ったか。

この問題について語ることは、仕事観や、ジェンダー観が、はっきりとあぶり出されるところだと感じました。

誠実さとは、いったいなにか

今回の『バチェロレッテ』ですが、前代未聞の終わり方をしました。萌子サマが「誰も選ばない」という最終結論を出したからです。

番組のルールを無視したその決断自体は、賛否両論あって当然なのですが、その決断を下した回では、比較的好意的な見方が多かったように思います。

というのも、そもそも、この『バチェロレッテ』。回が進むにつれて、SNSに「萌子推し」という投稿が増えていたのです。

次ページ2つのタイプに分かれた「萌子推し」
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