2020年の為替相場を検証し今後の投資を考える 年初来の対ドルレートの動向から見えるもの

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

次に、足元の動き(10月22時点)に限って、年初来の対ドル変化率を比較してみよう。対ドルで上昇している通貨は上述した円・スイスフラン・ユーロ以外ではスウェーデンクローナ、デンマーククローネ、台湾ドル、人民元、韓国ウォン、オーストラリアドルである。これらはすべて経常黒字国の通貨であるという共通点がある。

オーストラリアは経常赤字国のイメージが強いが2019年は均衡(やや黒字化)しており、今年は黒字幅が広がる見込みだ。経常黒字が長年積み上がると、対外純資産になり、日本の場合は29年連続で世界最大、近年ではドイツが世界第2位の座から日本の背中に近づいているのが現状である。円やユーロが対ドルで買われているという事実は、「需給面で見て買える通貨だから」というごくシンプルな理由もあるはずだ。

次ページ新興国通貨をどう見るか
関連記事
トピックボードAD
マーケットの人気記事