「50代以降独立できる人」にはある意外な強み 「営業ができる」「経理ができる」は重要ではない

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

とはいえ、「長年やってきたことが強みにならないなんて……」と嘆く必要はありません。20~30年にわたり、さまざまな苦労や工夫、努力を重ねながら働いてきた人に何の強みもないということもまたありえないからです。

では、「営業ができる」「経理ができる」が強みだと安易に思い込んでいる人の問題点は、どこにあるのでしょうか。そもそも、「営業ができる」「経理ができる」では、スモールビジネスを展開していくための強みとしては大雑把すぎるというのが1つ。もっと自分のやってきたことを丁寧に棚卸ししないと、あなただからこその強みは見えてきません。

加えて、独立後の主要な顧客である中小企業のニーズが反映されていないことも問題です。ニーズがあればこその強みだからです。もちろん大企業を顧客とする場合もあるでしょうが、業務委託でもといた企業を顧客とする場合以外は、大企業は取引先の企業や個人に対する条件を厳しく設けている場合も多く、そもそも顧客とすることが難しいでしょう。 

さらにいえば、企業内での評価と社会での評価というのは別物だという視点も抜けています。会社の中では評価されていた経験やスキルがひとたび社外に出るとあまり評価されないというケースは往々にしてありますし、その逆もまたしかりです。

「他流試合」を通して自分の強みを再発見する

つまり、独立することを目標に決めた段階で、自分自身の強みを再発見することが必要になるのです。そして、それは自分1人で考えているだけでは見えてきません。他業界や中小企業の実際のニーズもわからずにあれこれ考えていても、机上の空論にすぎないからです。

ここで取り組むべきなのは他流試合。できれば会社を辞める前に、副業制度などを利用して会社の外に飛び出してみましょう。会社が副業を認めていないならば、正規の副業でなくても構いません。報酬ゼロの丁稚奉公でもよいですし、プロボノや週末ボランティアでもOK。

とにかく一度、会社の枠を出て、中小企業などの現場で仕事を経験してみるのです。そこであなたは、これまでのやり方が社外の現場やボランティアの現場ではそのまま通用しないことに気づくでしょう。同時に、「ここを改善すればもっと効率的になるのに」と気づくことも多々あるはずです。

この一連の気づきが自分の強みの再発見へとつながっていくのです。

次ページポイントは「応用できるかできないか」
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事