コンビニ加盟店が激白!店舗の「過酷な実態」 セブン、ファミマ、ローソンオーナーの本音とは

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――加盟店の皆さんはセブン、ファミマ、ローソンの社長をどう評価していますか。

セブンオーナー:セブン-イレブン・ジャパンの永松文彦社長は大きいビジョンに立っておらず、短期的な加盟店の不満をなくそうとしている。「しんどいけど乗り越えよう」というものはない。

ファミマオーナー:セブンは昔から加盟店に対して高圧的で、頭から押さえ込んでいるから憎まれている印象。永松社長は顔が見えず、何を考えているかわからない。

加盟店からは評価する声も

ファミマオーナー:ファミマの澤田貴司社長は、ただのパフォーマンスという人もいるが、私は心の底から加盟店をよくしていこうと思っている印象を持っている。レジ操作の簡略化や2020年6月から開始した24時間営業の選択制は澤田社長のおかげ。これと言ったものすごい実績はないが、加盟店としては大きな何かより、レジ操作のようにちょっとした気づきを改善して土台を強くするほうがありがたい。高柳浩二会長の印象はまったくない。

セブンオーナー:ファミマはヒット商品がなく、知り合いのファミマオーナーは何人も「伊藤忠の販売店じゃない、ふざけんな」と言っている。

ローソンオーナー:2016年に社長に就任したローソンの竹増貞信社長は、大きなことを言わなくて最初の頃は地味だと思った。だがセルフレジにもなるレジを導入するなど、現場目線が意外とある。4年前よりコンビニの業務が楽になっている。あと、2020年度から本部社員の評価基準として加盟店の利益をKPIにしたのは、ミニストップほどじゃなくても思い切ったことだ。

トータルでは竹増社長に対しプラスの印象を持っているが、コンビニ会計の改善は後回しにしている。デジタル化など改善の小出しはするが、本丸は最後まで引っ張りたいのが見える。

【情報提供のお願い】東洋経済では、コンビニ業界が抱える課題を継続的に取り上げています。こちらのフォームではコンビニのフランチャイズ経営に関する情報提供をお待ちしております。
遠山 綾乃 東洋経済 記者

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とおやま あやの / Ayano Toyama

東京外国語大学フランス語専攻卒。在学中に仏ボルドー政治学院へ留学。精密機器、電子部品、医療機器、コンビニ、外食業界を経て、ベアリングなど機械業界を担当。趣味はミュージカル観劇。

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