銀座線、丸ノ内線、日比谷線の3路線が乗り入れ、1日約25万人が利用する東京メトロの銀座駅。同駅で2017年から進められてきたリニューアルがほぼ完了し、10月16日から新たな装いで使用を開始した。
同駅の大規模な改装は、日比谷線が開業し、前回の東京五輪が開催された1964年以来。東京メトロが取り組んでいる銀座線リニューアルの一環として実施し、銀座駅のほかに日本橋、京橋、青山一丁目、外苑前の4駅もあわせて改装した。
「光る柱」でご案内
新しくなった銀座駅の特徴は「光」だ。「銀座の街の重厚感を表現した」(東京メトロ)という黒を基調としたデザインの改札口付近には、各路線のラインカラーに合わせた色で上部をライトアップしたガラス張りの柱が立ち並ぶ。銀座線ホームに近い銀座四丁目交差点改札はレモンイエロー、丸ノ内線側の数寄屋橋交差点改札はチェリーレッド、そして日比谷線ホーム上の中央改札はシルバーホワイトだ。
光る柱は改札付近やコンコース、各線のホームなどに計130本設置。ラインカラーの光によって、利用者がどの路線の乗り場にいるかを直感的に認識しやすくする狙いがある。「銀座駅は3路線が乗り入れており、案内板だけではわかりづらいこともあるため『色』で訴えていきたい」と、東京メトロ工務部の三丸力・第二建築工事所長は語る。
光の柱とともに目立つのが、各改札内コンコースの天井に設けた「オリエンテーションサイン」と呼ぶ表示だ。内側からライトアップした天井板に、時計塔で有名な「和光本館」や銀座三越、有楽町マリオンなど改札周辺の有名な施設を描き、地上に出た際の位置を示している。照明の色は朝・夕方と日中、夜の3パターンあり、時間によって切り替わる。
改札内コンコースは「優雅さや気品のある銀座の街にあわせて改装していくというコンセプトで、一定の照度を確保しながらライトアップが引き立つように設計した」(三丸所長)といい、直接照明は少なめ。落ち着いた雰囲気だが、やや暗いと感じる人もいるかもしれない。
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