ニコンがコンパクトデジタルカメラの春モデルを発表、20~30代女性取り込みを狙う
ニコンは23日、コンパクトデジタルカメラの春発売モデルを発表した。多彩なカラーバリエーションなどを武器に、20~30代女性の取り込みを狙う。
今回発表した2010年春モデルのコンパクトデジカメは4機種(カラーバリエーションを含めると13種類)。「ビビッドピンク」や「ポップグリーン」など多彩なカラーラインナップを揃えた。昨2009年の春モデルでは控えていたテレビCMにも力を入れる方針だ。
カメラ映像機器工業会(CIPA)の統計によると、2010年(1~12月)の国内コンパクトデジタルカメラの市場規模は、約830万台(前年比40万台減)と縮小しそうだ。国内は、買い替え需要が8割と成熟し、競争激化に伴う単価下落も止まらない。しかし、「830万台規模のマーケットが存在するという事実こそが重要だ」と、ニコンイメージングジャパン(国内のデジカメ販社)の西岡隆男社長は強調する。
一眼レフカメラではキヤノンとシェアを二分するニコン。だが、コンパクトは鈍い。現在の国内シェアはわずか9%弱。09年の秋モデル発売以降、少し上向いてはいるものの、40%近い一眼レフのシェアと比べるとあまりにも弱い。今回の新製品投入で、“地味なニコン”のイメージから脱却し、コンパクトデジカメの主なターゲットである20~30代女性の購買を増やしたいところ。
なお、ニコンの今2010年3月期は、従来予想よりやや赤字幅は縮小するものの、営業赤字となりそうだ。一眼レフを中心にカメラは好調だが、第二の柱である半導体露光装置が鈍かった。上期に、露光装置の在庫評価損を300億円計上していることが響き、今期は営業赤字に転落する。
来11年3月期はカメラの好調と、露光装置の新製品発売で、営業益は一気に黒字化に向かいそうだ。
(前野 裕香)
《東洋経済・最新業績予想》
(百万円) 売 上 営業利益 経常利益 当期利益
連本2009.03 879,719 48,184 47,689 28,055
連本2010.03予 770,000 -16,000 -19,000 -17,000
連本2011.03予 815,000 50,000 50,000 30,000
連中2009.09 368,086 -19,521 -22,310 -17,666
連中2010.09予 400,000 20,000 20,000 12,000
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1株益¥ 1株配¥
連本2009.03 70.8 18
連本2010.03予 -42.9 8
連本2011.03予 75.7 15-18
連中2009.09 -44.6 4
連中2010.09予 30.3 7.5-9
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