ギリシャが財政破綻を回避する道はあるのか--ケネス・ロゴフ ハーバード大学教授

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 同時に、政府は過度に増税に依存することを避けなければならない。過重な増税は経済成長に悪影響を及ぼすからである。増税と歳出削減のバランスを取ることが好ましい。

ギリシャはまだ運動靴を履いていない

私のギリシャ人の友人は「ギリシャだけが問題ではない」と主張している。彼の言っていることは正しい。一部の国は救済と債務不履行に向かって驀進している。

私とラインハート・メリーランド大学教授は過去の金融危機を調査し、一つの法則性を発見した。それは、「国際金融危機が発生した後、数年以内に国家の債務不履行と債務返済繰り延べの波が発生している」ということだ。

こうした相関関係の存在は驚くことではない。今回の金融危機でも同様な事態が見られ、金融危機に直面した国の債務は07年以降75%以上も増えている。

今回の危機でも、いくつかの国が債務不履行に陥りIMFによる救済を余儀なくされるだろう。

しかし、すべての過重債務国がそうした事態に直面するわけではない。ギリシャのような国がしなければならないことは、債務繰り延べやIMFの救済プログラムを回避するために最大限の努力をすることだ。さもなければ、ギリシャは必要な調整を行うことができず、最終的に債務不履行に陥るだろう。

飛行機事故に遭い、墜落したジャングルでライオンに遭遇した二人の男についての古いジョークがある。一人目の男が運動靴を履き始めたので、もう一人の男が理由を尋ねた。すると一人目の男は「急いで逃げる準備をしている」と答えた。そこで二人目の男が「ライオンよりも速く走ることはできないよ」と言うと、一人目の男は「ライオンより速く走る必要はない。君よりも速く走れればいい」と答えた。

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