サッカー代表戦「綱渡りの9日間」の重大な価値 「コロナと共存」しながらの新たな形を模索

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そもそも2020年は当初、3・6・9・10・11月にインターナショナルマッチデー(IMD)が設定され、日本代表は3・6月に2022年カタールワールドカップアジア2次予選4試合、9月からは最終予選に挑む予定になっていた。が、3・6・9月の活動はコロナに阻まれてしまった。

これにより、2次予選は2021年3月以降にズレ込み、最終予選も同9月以降になる見通しだ。しかしながら、コロナの動向は予断を許さず、感染が長引けば、2022年11~12月に予定されるワールドカップ本大会までにすべての予選が終わらない可能性もある。

こうした事態を想定し、国際サッカー連盟(FIFA)は大陸別予選をホーム&アウェー方式から1都市でのセントラル開催へ変更する可能性も視野に入れ始めた。仮に最終予選がセントラル開催となれば、「ドーハの悲劇」で知られる1994年フランス大会最終予選以来の出来事になる。

短期決戦になれば、アクシデントも起きやすく、チームの本来の力が正しく結果に反映されない恐れもある。実際に「ドーハの悲劇」をピッチ上で経験している森保監督にとっても避けたいシナリオだろう。

そういう予期せぬ状況が起きることも考えながら、少しでもチーム強化を進めたいというのが、指揮官や協会の思惑なのだ。

今後の道筋を決める重要な試合

この10カ月間には、吉田がイングランド1部・サウサンプトンからサンプドリアへ移籍。森保ジャパンの新10番・南野拓実がオーストリア1部・ザルツブルクからイングランドの強豪・リバプールへ赴き、19歳の久保建英もスペイン1部・マジョルカから同ビジャレアルへ移籍。プレー環境が変わった選手も少なくない。

「選手個々のコンディションをしっかりと見極めたい」と森保監督も強調したが、2021年再開予定の予選を1年前に作った土台のままで戦えるのか、何らかのテコ入れが必要かどうかを見極めることは、今後を考えても非常に重要だ。

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