業績回復の切り札?ウエアラブルに挑むJINS 疲れや眠気を即座に検知、他社との連携も模索
「JINSのイノベーションは、今はやりのウエアラブルブームのはるか先を行くものだ」――。眼鏡店「JINS(ジンズ)」を展開するジェイアイエヌの田中仁社長は、自信満々に語った。
同社は新商品「JINS MEME(ジンズ・ミーム)」を5月13日に発表した。新商品のコンセプトは「自分を見ること」。8方向の視線の動きやまばたき、頭の傾きなどを眼鏡が検知し、疲れや眠気の度合い、歩数や消費カロリーなどの活動量を計測する。健康管理のほか、運転中にドライバーの眠気を察知して警告音を鳴らす、といった使い方もできる。来春に発売する予定だ。
スマホで自分の状態を確認
スマートフォンの次の主役として、注目を集めるウエアラブル(身に付けられる)端末。眼鏡型ではグーグルの「グーグルグラス」が脚光を浴びているが、ジンズ・ミームはそれとは発想が異なる。グーグルグラスは、まさに眼鏡型のコンピュータ。小型ディスプレーを通して地図を見たり、搭載されたカメラで写真や動画を撮影したりすることができる。
一方、ジンズ・ミームにそうした機能はない。内蔵しているのは、視線やまばたき、頭や体の動きをリアルタイムに計測するセンサーだ。そのデータは無線でスマホに送信され、アプリを通じて自分の状態を確認する。
連続使用時間はフル充電で8時間。重さは約36グラムと一般的な眼鏡と変わらない。田中社長が「脳トレ」ブームで知られる東北大学の川島隆太教授に、「頭のよくなる眼鏡を作りたい」と持ちかけたことがきっかけで共同開発がスタート。4年の歳月をかけて実用化にこぎ着けた。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら