中国インターネット情報センター(CNNIC)は9月29日、第46回「中国インターネット発展状況統計報告」を発表した。それによれば、中国のネットユーザー数は2020年6月末時点で9億3984万人に達し、3月末に比べて約4%増加した。6月末のネット普及率は67.0%と3月末より2.5ポイント上昇し、総人口の7割に近づきつつある。
CNNICは中国政府の国家インターネット情報弁公室直属の公的機関であり、1997年11月から半年ごとにインターネットの発展状況に関する権威あるデータを発表している。
カテゴリー別では、2020年4~6月期に成長が目立ったのはオンライン教育、オンライン医療、テレワークなどだった。2020年6月末のユーザー数はオンライン教育が3億8100万人、オンライン医療が2億7600万人、テレワークが1億9900万人に達した。
ライブコマースのユーザーが3億人突破
その直前の1~3月期は新型コロナウイルス流行の影響を受け、オンライン教育のユーザー数が爆発的に増加した。ピークの2020年3月末時点ではユーザー数が4億2300万人を記録。背景には全国の大学、高校、中学校、小学校が春節(中国の旧正月)の休暇明けの授業を予定どおり再開できず、2億6500万人の学生・生徒がオンライン授業にシフトしたことがある。
一方、2020年1~6月期に最も急成長した個人向けのネットサービスはライブコマース(訳注:生中継のネット動画による実演販売)だった。6月末のユーザー数は3億900万人と、3月末に比べて16.7%増加。ライブコマースの大流行はモバイル決済の成長の追い風となり、6月末のインターネット決済のユーザー数は8億500万人に達した。
ショート動画を含むネット動画のユーザー数は、6月末時点で8億8800万人だった。CNNICの報告書は、ショート動画アプリが今やニュース配信の新たなメディアとなり、電子商取引(EC)の分野でも欠かせない機能になったと分析している。さらに対話アプリもコロナ禍の中で成長を続け、6月末のユーザー数は9億3100万人に上っている。
(財新記者:劉沛林)
※原文の配信は9月30日
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