登場から半世紀、8000系は東武の「顔」だった

20年間に712両製造、引退進むがまだまだ現役 

東武によると、8000系の正式な形式は「8000型」と「8500型」。同社は派生タイプが存在する形式については「型」と表記するといい、4両・6両・8両編成が8000型、2両編成が8500型だ。このうち現役なのは2・4・6両編成。ほかに、8両編成をばらして改造した3両編成の「800型」と「850型」がある。

現在、新栃木出張所に所属するのは8500型の2両編成、8506・8606。外見は何の変哲もないが、実はほかの車両にない特別な機能を持っている。秩父鉄道に乗り入れできるよう、同線のATS(自動列車停止装置)を搭載しているのだ。

秩父鉄道乗り入れの重要任務

東武の路線網は、大きく東上線系統と伊勢崎・日光線系統の2つに分かれている。東上線車両は検査の都合で伊勢崎線の工場に入るケースがあるが、両線は直接つながっていないため、東上線の寄居と伊勢崎線の羽生をつなぐ秩父鉄道を経由して回送する。この際に秩父鉄道線内で回送車両を引っ張るのが、8506・8606コンビの重要任務だ。

この2両は1965年の登場以来東上線を走り続け、8両編成と手をつないだ10両編成などで活躍。2015年に8000系が同線の池袋―小川町間から撤退する際、10両編成のラストラン列車にも抜擢された。

同線を引退してからは南栗橋車両管区(埼玉県久喜市)に移り、今年6月に新栃木出張所に転属してきた。理由は「車両の保守運用の都合」(東武鉄道広報部)。すでに一般客を乗せる営業運転には使われていないが、新たな活躍の場で今後も現役を続けそうだ。

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