「四季報」で見つける「10月以降に上昇する銘柄」 今秋以降に回復が鮮明になりそうな企業とは?
今から振り返ると、日経平均株価が781円の大幅安となったのは2月25日だった。ここから「コロナショック」の大暴落がスタートした。暴落前、2月21日の日経平均終値は2万3386円だった。
株式市場は景気回復を先取り、すでに前向きに
だが日経平均は9月3日、ついに終値で2万3465円と、6カ月半ぶりにコロナショック前の水準を回復した。新型コロナウイルス感染症の新規感染者、重症患者、死亡者の数は減少傾向をたどってはいるものの、終息の兆しは見えてこない。また感染に気を遣いながらの日常生活で、経済活動の水準も新型コロナ前にはほど遠い。
「なぜ株価が元に戻っているのか?」世間では株価回復をいぶかる声が多いようだ。6カ月前とはかけ離れた日常が目の前にあるのだから、株式市場と縁のない人たちからすれば、市場の動きが異常な風景に映るのだろう。
新型コロナの克服や経済活動の回復に向けて明確な道筋が見えてきたわけではない。だが、株式市場はようやく明るくなりだした方向を見始めたということだろう。飲食店などの営業自粛は解除され、「Go To トラベル」に加えて「Go To イート」など新型コロナで疲弊した業界への活性化策も動き出す。
何よりも、株式市場が最も注目する企業業績については、4~6月を底に7~9月から回復に向かい、下期には回復傾向が鮮明になってくるというイメージが見えてきた。
足もとを見ると、日経平均の1株利益は今期予想ベースで1050円程度だが、多少の上振れも期待できそうだ。さらに、来期には業績の急回復が見込めるため、来期予想ベースでの1株利益は1600円程度と試算される。
つまり、来期の業績回復を織り込むとすれば、日経平均の予想1株利益は1600円、PER15倍まで買われるとしたら、1600円×15=2万4000円という水準が見えてくる。市場を取り巻く状況や企業の事業環境にはまだまだ先行きの不透明要因が数多く残ってはいるものの、来期の業績回復を頼りにしながら、徐々に株価水準を切り上げていくような展開が日本株全体には望めるだろう。
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