日本人は「ランキング」が好きな傾向にある。例えば、偏差値、人気企業、芸能人のランキングなど。つい、ランキングに流されて自分の進路を決めたり、重要な判断を下したという人もいるのではないだろうか。
「ランキングがあれば、自分の頭で考えて判断しなくて済むが、そうした指標が妥当かどうか、または自分にとって役に立っているかどうかはまったく別の話だ」と『自分の軸で生きる練習』著者のコーチング・カウンセラーの大仲千華さんはいう。本稿では、同氏が「他人の指標や意見に流れないための考え方」を紹介する。
ランキングに流されてしまう日本人
就活、婚活、妊活、終活……「○○活」という言葉を見るたび、どう英訳したらいいのかと悩みます。これらは日本にしかない特有の言葉だからです。「○○活」という言葉には、ある1つのモデルが存在していて、それこそが正解であるというニュアンスがあります。
この「唯一無二の理想がある」という考え方は、日本人のランキング好きにも関係しているように思います。例えば、偏差値、人気企業、芸能人のランキングなどです。
そんな話をしていたら、テレビ番組のプロデューサーをしている友人が、こんな話をしてくれたことがあります。芸能人が神戸牛とオージービーフの2つを目隠しして味わい、どちらが高級かを当てる日本のテレビ番組の話です。
そして、彼はこう言いました。「おそらくあの番組は、アメリカでは人気が出ないと思う。だって、美味しいかまずいか決めるのは自分だから。仮に安いほうを美味しいと思っても、別に誰も気にしないから」。
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