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スガノミクスとアベノミクス4つの大きな違い 一見同じでもスガノミクスの方がまだマシかも

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  • 小幡 績 慶応義塾大学大学院教授
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しかし、第2に、金融機関の再編は起こるだろう。なぜなら、株価全体には地域金融機関の破綻が起きてしまうとバッドニュースとなるからだ。したがって、地方経済には一時的にマイナスになることがあっても、地域金融機関の再編を目指すことになろう。

これは必ずしも間違っておらず、必ず通らなければならない道である。ただ、なぜ今までできなかった再編が可能になるかというと、これまでは地域経済の一時的な痛みを生じさせるのを躊躇していたからだ。さらに独占禁止法などをどうクリアするかなどの問題もあった。だが、今後はそれよりも株価下落リスクを排除し、再編を優先する。これは、経済、金融市場全体としては望ましい再編政策だ。将来リスクの拡大を抑えているからだ。

要は、全体にとってよい経済政策を行うと、個別ではどこかに必ずひずみ、痛みが生ずる(逆に言えば、八方美人の経済政策は常に悪い政策だということだ)。政権として「どこの痛みなら政治的に耐えられるか」と思うかどうかの違いである。

財政破綻リスクは他の政権より抑制される可能性

第3は財政政策である。財政再建は進むとはとても思えないが、財政破綻リスクは、ほかの政権よりはリスク拡大が抑制されるのではないかと予想する。

確信は持てないのだが、ありうるシナリオだと考える。なぜなら、財政破綻懸念が、今後の株式市場リスクとしてもっとも大きいものであるからだ。消費が多少縮小しても、株式市場暴落は避けたい。したがって、短期の消費者の痛みを甘受して、増税あるいは減税回避という選択肢をとる可能性がある。この意味で、アベノミクスよりもスガノミクスはポピュリズムからは少し離れており、経済全体にとって、長期的にましな政策をとる可能性があり、そのひとつの例がマクロ財政政策である。

第4に、こう考えると、長期的な消費税増税を容認すると発言したことは、非常によく理解できる。なぜなら、長期的な財政破綻懸念が、外国人投資家、とりわけ長期の投資家の最大の日本市場に関する懸念事項である。IMF(国際通貨基金)も外国人投資家と同じ考えだ。

スガノミクスとは株式市場最重要視であるが、それはとりもなおさず、外国人投資家の意向最優先政策であることを意味する。したがって、長期的には消費税増税は絶対に必要だ、と強く発言することは、菅氏にとって隠すことではなく、むしろアピールポイントなのである。

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