ホンダが全額負担、東上線に新駅を造る狙い

10月末に工場最寄りの「みなみ寄居」駅が開業

また東上線は現在、小川町駅で運転系統が分割している。つまり池袋駅や和光市駅からみなみ寄居駅に向かう際には乗り換えが必須になるが、東武鉄道としては直通運転を復活する予定はないとのことだった。

このあたりは開業後の状況次第になろうが、予想以上にホンダ関連の利用者が増えれば、駅周辺の整備や直通運転復活が議論されるかもしれない。

新駅開業に伴い、東上線の駅ナンバリングは男衾駅から先の数字がひとつずつ増える。現在TJ38の寄居駅はTJ39になる。運賃は当面の間、手前の駅までの金額になる。つまり池袋方面からは東武竹沢駅、寄居方面からは男衾駅までの運賃と同額になる。ただし東武竹沢駅および男衾駅から新駅までは最低運賃の150円になる。

海外では鉄道を積極活用

ここまで書いてきたのは従業員などの人流についてで、物流については東武鉄道自体が貨物輸送を終了しているので実施はない。しかし欧州に目を向けると、近年この分野での鉄道活用が目立ちつつある。

ポルシェの鉄道を使った完成車輸送(写真:ポルシェ)

たとえばドイツのポルシェは2018年、2カ所の工場で作られた完成車を再生可能エネルギーを使った鉄道輸送に切り替え、鉄道による完成車輸送の割合を約45%増加させた。その結果2014年からの5年間で、車両1台あたりのCO2排出量を75%以上削減している。

同じドイツのメルセデス・ベンツは今年、ドイツとハンガリーの計8工場で使う生産資材を、やはり再生可能エネルギーを用いた鉄道輸送に転換している。この鉄道輸送は、1日あたり約270台分のトラック積載量に相当するという。

今回のホンダの場合は渋滞解消が大きな理由なのに対し、ドイツの2社は環境対策を主眼にしており目的は異なるが、すべてを自動車輸送で賄うことの弊害は各所で出ており、解決手段のひとつとして鉄道に注目が集まっていることは確かである。

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