テレワークの生産性をぐんと上げる3つの朝活 オフィス勤務と同じリズムを作ることが大切だ

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私は20年以上、出張ばかりの仕事人生を送っているので、テレワークには慣れている(在宅勤務=テレワークではない)。移動中の新幹線、空港のロビー、講演会場の近くのカフェ、宿泊先のラウンジなど、どこでも仕事をしてきた。

もちろんオフィス勤務よりもテレワークのほうが、圧倒的に仕事のパフォーマンスが上がると思っている。だからテレワークに慣れず、「テレワークだと生産性が下がる」と言う人に対しては、無性にアドバイスしたくなる。

テレワークに慣れていない人は、朝に着目してみよう。テレワークをするにあたって、朝にどんな準備をしたら生産性の高い仕事ができるのか、3つのポイントを解説する。

まず1つ目のポイントは「オフィス勤務時と同じリズムを守る」である。私の知人の部下に、在宅でテレワークをさせたら、ものすごく生産性が落ちたという人がいる。原因をヒアリングしてみたところ、朝の準備を怠ったため、完全に仕事のリズムを失ったからだという。

在宅であっても同じリズムを取るべき

どういうことだろうか。整理して、説明しよう。その部下はオフィス勤務のとき、職場が家から遠いということもあって、朝5時半に起床し、6時過ぎに家を出て、8時10分ほどに出社していたという。9時出勤の会社であったが、満員電車を避けるために、早めに職場に着くよう自分なりに工夫していたのだという。

ところが、在宅勤務になると通勤がなくなった。そのため、8時45分に起床するようになったとのこと。オフィス勤務時より3時間も遅い時間である。伴せて就寝時間も遅くなったそうだ。いくら9時には仕事をスタートできるといっても、リズムを崩しすぎだ。これでは効率の高い仕事ができるはずがない。

こういった例は枚挙にいとまがない。できればオフィス勤務時と同じ時刻に起きるようにしよう。もしいつも朝5時半に起床しているのであれば、たとえ在宅であっても5時半に起きるのである。

食事をする時間も同じほうがいい。通勤にあてている時間は自由なのだから、ウォーキングやストレッチ、筋トレ、新聞や書籍をゆっくり読んだりする時間にあてる。仕事のスタート時間までに緊張感を高めていくことが大事だ。だから、気持ちが緩むような娯楽の時間は控えたい。体のメンテナンスや教養を身につけるなど、自己投資の時間に使うのがベストだろう。これは、次からの2つのポイントにも密接に絡むことだ。

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