ソフトバンク「東急列車カメラ」驚きの設置場所 設置作業が単純に、4Gデータ通信で遠隔確認も
最近の鉄道車両は、車内に防犯カメラが設置される例が増えてきた。7月にデビューした東海道新幹線「N700S」や来年2月デビュー予定の東京メトロ有楽町線・副都心線の新型車両「17000系」など、新たに開発される車両は最初から防犯カメラを搭載していることが多い。
既存車両は定期的な検査のタイミングに合わせて防犯カメラを設置する動きが進んでいる。だが、これが一筋縄ではいかない。
ネックとなるのは防犯カメラの価格よりもむしろ、繁雑な設置作業とそれに伴う設置コストである。電車内への設置となると、カメラの取り付け作業だけでなく、新たな配線を敷設する必要もある。もともと鉄道車両には空調から照明までさまざまな配線が張り巡らされており、そこに防犯カメラ用の配線が割って入るわけだから大ごとになる。
一挙1200両に防犯カメラ
だが、この問題は簡単に解決できた。蛍光灯に防犯カメラを組み込んで、蛍光灯の電源から電気を取り入れてカメラを動かせば、カメラの設置工事も配線工事も不要だ。さらに、その映像を4Gデータ通信で飛ばして遠隔確認できるようにすれば、映像の確認作業も簡単だ。MOYAI(モヤイ)社が開発した蛍光灯と防犯カメラの一体型製品「IoTube(アイ・オー・チューブ)」という製品を使って、ソフトバンクが「SecuLight(セキュライト)」という防犯カメラサービスを今春から始めている。
東急電鉄はこの製品とサービスを採用して、瞬く間にこどもの国線を除く路線を走る全1247両すべてに防犯カメラ導入を完了した。この「コロンブスの卵」のようなアイデアは、一体どこから生まれたのだろうか。
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