官邸発「ワーケーション」は働き方を変えるのか SNS上であがる反発の声、課題は時間の自由度
ワーケーションのメリットとは
――ワーケーションを導入すると、労働者、企業にそれぞれどんなメリットがあるのでしょうか?
ワーケーションは働く場所と時間が自由なライフスタイルと言える。労働者にとっては、リゾート地など自分の好きな場所で働くことにより、モチベーションや集中力が上がる。休暇中に業務を滞らせないで休めるといった点もメリットだ。また、地域の人々との交流による越境学習への期待もある。
ウィズコロナで家庭生活の概念が大きく変わった。コロナ前であれば、例えば休暇をとって家族で1週間、バンガローを借りて過ごす時、「お父さんはリモート会議があるからこの日は遊べない」なんて言おうものなら、遊びを楽しみにしていた妻と子どもから袋叩きに遭ってる(笑)。
しかし、今はリモートワーク対応が進んでいる。お父さんもお母さんも自宅で仕事、子どもは何カ月間も自宅で宿題をしている。家族で休暇を過ごすワーケーション先において、水曜日はお父さんが仕事で、火曜日はお母さんがアメリカの取引先と会議をし、子どもはその間に宿題を済ませる。空いた日は家族全員で川へ遊びに行く、といったライフスタイルが可能になった。
企業にとって、ワーケーションはテレワーク推進策やBCP対策として期待できる。一部の時間だけ業務を認めることで、休暇取得も促進できる。優秀な人材の獲得する際に、1つのインセンティブとして柔軟な働き方を提示できる点も重要だ。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら