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日本国債がそれでも持ちこたえているカラクリ 「ワニの口」が開きっぱなしで本当に大丈夫か

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格付け会社のS&Pやフィッチが、日本国債の「格付け見通し」を「ポジティブから安定的」「安定的からネガティブ」に引き下げたわけだが、こうした動きはコロナ時代の幕開けとなった現在、日本だけの問題ではなくなっている。世界中の政府や企業の格付けが下落し、債券市場に影響を与えることになるはずだ。日本国債が抱えるリスクは、日本特有のものではないということだ。

財政破綻=ハイパーインフレの時代は終わった?

例えば、世界中で格下げとなった企業は2020年に入ってからざっと2000社にのぼる。「フォーリン・エンジェル(堕天使)」と呼ばれる「投資適格」から「投機的」格付け、いわゆるジャンク債に引き下げられた社債も莫大な規模にのぼっている。シティバンクの試算では2020年だけで3000億ドル相当の債券がジャンク債に転落するのではないかと試算している。

一方、アメリカの中央銀行であるFRB(連邦準備制度理事会)は、新型コロナのパンデミックによる信用収縮に備えて、3月22日以降に投資適格から投機的格付けに引き下げられた「フォーリン・エンジェル債」を購入することを決定。その影響を受けて、アメリカのジャンク債市場には大量の資金が流れ込んできており、ハイイールド(高金利)債市場が活気づいている。

要するに、世界中がこれだけ過剰流動性に陥っていれば、そう簡単には債券はデフォルトにはならないということだ。同様に、国債などのソブリン債であっても、ベネズエラのような特殊な例を除いて、そう簡単にはデフォルトをおこさない市場環境になっていることになる。

世界中にマネーが余っている状態であり、ゼロ金利政策が続いている現状では、配当が出て売買益も期待できる株式市場やジャンク債のような金利の高い金融商品には、資金がどんどん入ってくる状態と言ってよい。

リーマンショック以降、世界中に拡大した過剰流動性によって、以前とは異なる金融マーケットに変化している、と考えていいのかもしれない。まして、日本のような莫大な額の日本国債が流通している市場では、当面はデフォルトの心配は少ない。

言い換えれば、インフレになる心配もない。唯一心配なのは、コロナのパンデミックが経済を落ち込ませ、新興国の対外債務の支払いが滞ってデフォルトに陥ることだ。今年の5月には、アルゼンチンが史上9度目のデフォルトに陥っている。

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