高輪ゲートウェイ、「ロボットの駅」に大変身 コロナ禍で「人手不足対応」以外の必要性も
最後に登場したロボットはアンドロボティクスの「FRUTERA(フルテラ)」。内部にスナック類がぎっしり詰まっているのが見える。会議室に入ると、「お待たせしました」という音声とともに会議テーブルの前に止まった。テーブルに設置されているボタンを押すとロボットがやってくる。「動く自販機」とでも形容すべきか。
手すりなどの消毒作業を行うロボットも3台登場した。最初に登場したのは、ロボットメーカーのZMPの「PATORO(パトロ)」。正面の液晶画面に目のイラストを表示するとともに音声も出せる。さまざまな表情を示すことが可能という。電動散布器を搭載して消毒液の散布を行うが、パトロという名前のとおり、自動走行による無人パトロールを行うこともできる。東京メトロもこのロボットを使った実証実験を行っている。
ほかの2台は人型ロボ「Pepper(ペッパー)」で有名なソフトバンクロボティクスの「Whiz(ウィズ)」と、鉄道信号大手の日本信号とロボットスーツ「HAL」を開発したCYBERDYNE(サイバーダイン)の共同開発による「CLINABO CL (クリナボシーエル)02」。前者は床清掃を得意としており、世界で1万台以上を販売している。後者は人工知能が建物内部の形状と清掃経路を記憶し、点字ブロックの乗り換えも可能という。
このほかにオムロン・ソーシアルソリューションズが開発した手荷物搬送ロボットも紹介された。客の手荷物を荷台に乗せ、目的地まで案内することができる。
本格導入は2024年度
「人手不足を解消するため、お客様の安心、安全を十分に確保したうえで、ロボットでできることは人手からロボットに置き換えていきたい」と、JR東日本技術イノベーション推進本部の佐藤勲部長は話す。これらのロボットが高輪ゲートウェイ駅に本格導入されるのは街開きとなる2024年度の予定だ。さらに、利用者が多いターミナル駅などを中心にほかの駅でも導入を検討したいという。
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