高輪ゲートウェイ、「ロボットの駅」に大変身 コロナ禍で「人手不足対応」以外の必要性も
JR山手線で49年ぶりとなる新駅、高輪ゲートウェイ駅が3月14日に開業しておよそ5カ月になる。
コロナ禍で人々が出控えていることもあり、駅構内の人影はまばらだ。そもそも、この駅はJR東日本が同駅周辺で進めている大型再開発エリアの玄関口として設置されたため、多くの人々の利用が見込めるのは、再開発が完了して街開きとなる2024年度までお預けだ。
とはいえ、本来なら駅前の広場で東京オリンピックのパブリックビューイングなどのイベントが実施され、今頃は多くの人で盛り上がっているはずだった。
走り回るロボットたち
ところが、人に代わって駅構内を所狭しと走り回っている物体がある。ロボットだ。いずれも自律型で、人や障害物を検知すると自動で停止し、回避を行う機能を持つ。さまざまな機能を持つロボットがあちこちで仕事をする様子は、まさに「未来の駅」だ。JR東日本が高輪ゲートウェイ駅で行っているロボットの実証実験の模様を7月27日、報道陣に公開した。
同駅3階の会議室スペースに3台の搬送ロボットがやってきた。最初に登場したのは走行台車に昇降アームを組み合わせたロボット。アームの上にコーヒーを載せており、配膳時には、受け取る人が取りやすい位置に合わせてアームが上下して高さを調整する。
このロボットは、直動案内機器の大手メーカー、THKの「Lifter付きSEED-Mover」。狭い場所でも360度旋回が可能だ。台にカップを置いて蓋をすると動き出す。エレベーターとリンクして自力でエレベーターを使って違う階に移動することも可能だという。
続いて、山手線のラッピングを施したワゴンのような形状のロボットがコーヒーを運んできた。物流機器などを手掛ける花岡車両の無人搬送車「DANDY AUTO-PILOT(ダンディ・オート・パイロット)」で、平面の床だけでなく、スロープの上り下りにも対応する。
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