リアリティ番組原因で自殺未遂した歌手の告発 木村花さんの悲劇繰り返すアメリカの異常事態
プロレスラーの木村花さんの自殺で注目を集めたリアリティ番組『テラスハウス』。その舞台裏が検証される中、アメリカでもリアリティ番組の酷すぎる実態があらためて露呈している。
番組を“おもしろく”するために嫌な人として描写され、自殺未遂に追い込まれた女性が、改善のために戦うと世間に向けて宣告したのだ。
その女性は、歌手のテイマー・ブラクストン。2011年、姉トニー・ブラクストンらと一緒に出演する『Braxton Family Values』でリアリティ番組にデビューした彼女は、その後『Tamar & Vince』『Celebrity Big Brother』などにも出演し、この世界のベテランとなった。
最新の出演番組は、彼女を主役にした『Tamar Braxton: Get Ya Life!』。しかし放映開始まで2週間に迫った先月半ば、ブラクストンが自殺未遂を起こし、放映は延期になっている。
自殺未遂の理由は「不当な演出」
自宅で意識不明の状態にある彼女を発見したのは、恋人だった。彼は救急車を呼ぶ電話で、ブラクストンがその日は非常に怒っていたこと、自殺の理由がリアリティ番組のプロデューサーであることを明かした。
彼女が手紙も残していたそうで、「テレビ局のせいだ」「こうなることはわかっていた」「自分では何もコントロールできないんだよ」と泣きながらオペレーターにぶちまけている。そのほかにも彼は、ブラクストンは以前から鬱で薬を処方してもらっており、アルコールと一緒に過剰摂取したのだろうとも述べている。
ブラクストンの家族がメディアに語ったところによれば、恋人である彼も彼女の出演する番組に出演しており、やり方に不満を感じていたようだ。ひどい男に描かれたと激怒する彼を見て、ブラクストンは巻き込んでしまった自分を責めていたらしい。
ようやく容態が安定すると、ブラクストン本人も真意を語り始めた。自分のために祈ってくれた人々に感謝を捧げる長い手紙の中で、彼女はリアリティ番組に出演してきた11年間、ずっとつらかったと明かしたのである。
「私という人間を正直に描き、私の話を守るという約束をしてもらっては、いつも裏切られてきました」
「私は安いお金のためにつねに利用され、長時間働かされてきたのです」
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