現代自動車「テスラの猛攻」に苛立ちが募る理由

EVシフト本格化も労組が障害になりかねず

 韓国の現代自動車は、早くから水素を使う燃料電池車の開発に携わってきたが、その間に米電気自動車メーカーのテスラが急速に台頭し、韓国国内を含む世界全体のEV市場を席巻していく姿を目の当たりにしてきた。そして今、テスラの牙城に、現代自動車が積極攻勢を仕掛けようとしている。写真は現代自動車のロゴ。英ミルトン・キーンズのショールーム前で5月撮影(2020年 ロイター/Andrew Boyers)

[ソウル 28日 ロイター] - 韓国の現代自動車<005380.KS>は、早くから水素を使う燃料電池車の開発に携わってきたが、その間に米電気自動車(EV)メーカーのテスラが急速に台頭し、韓国国内を含む世界全体のEV市場を席巻していく姿を目の当たりにしてきた。そして今、テスラの牙城に、現代自動車が積極攻勢を仕掛けようとしている。

現代自は、来年と2024年にそれぞれ1本ずつEV専用の生産ラインを導入する計画であることが、同社労組内のニュースレターをロイターが確認して分かった。

また、現代自の実質トップ、チョン・ウィソン首席副会長は5月以降、バッテリーなどEV向け部品を製造するサムスン電子<005930.KS>やLGグループ、SKグループの首脳と会談を重ねている。

複数の業界筋の話では、この会談の目的は開発競争激化で需給がひっ迫している関連部品を現代自が確保することだ。サムスンやSKなどは、テスラ、フォルクスワーゲン(VW)、ゼネラル・モーターズ(GM)などのサプライヤーでもある。

バッテリー専用生産ライン計画は明示せず

現代自はロイターに、EV生産を効率的に拡大するため、国内のバッテリー供給先と協力していると認めた一方、専用生産ライン導入計画についてはコメントを拒んだ。

サムスン、LG、SKもコメントしていない。

こうした動きは、チョン首席副会長が2025年までにEVを年間100万台生産し、世界の市場シェア10%超の獲得を目指すと14日に表明したことを受け、実際に生産能力増強へと果敢に取り組んでいる表れと言える。

ただ、目標までの道のりは相当長い。LMCオートモーティブのデータに基づくと、現代自の昨年のEV販売台数は8万6434台だった。これはVWグループの7万3278台より多いものの、テスラの36万7500台には、遠く及ばない。

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