県が主催する中央新幹線環境保全連絡会議の専門部会の部会長も務める森下祐一委員(静岡大学客員教授)は、「上流域と中下流域の相関関係や連結性はまだ議論していないのに、今ここでするものなのか」と疑問を呈したが、福岡座長は、「今回の資料で上流と中下流の連続・非連続性も検討されている」として、議論を進める意向を示した。
大井川の上流から下流に至るまでの間には田代ダム、畑薙第一ダム、井川ダム、長島ダムなど複数のダムがあり、それぞれのダムが多量の水を貯めたり、発電に使ったり、下流に放流したりしている。
沖大幹委員(東京大学教授)は「考えるべきは、大井川は人間の手によって操作されている川である」「水利用に際してもコントロールできるのではないか」と話した。
約2時間の会議では、森下委員から「新しい解析やデータを示すことが重要」と発言する局面もあったが、会議の終盤、福岡座長が「下流の水利用はダムをうまく利用してコントロールされ、上手に水位や流量が調節されているという方向性がデータにより見えてきた」と発言。それを引き取る形で、江口審議官が「福岡座長がおっしゃったようにある程度の方向性が議論の中で示されてきているので、中間とりまとめを整理していくことが必要だ」と発言して会議は終了した。
有識者会議の中間取りまとめや結論は、県の専門部会でも議論される。両者の考えが食い違うことはないのか。会議後の記者会見で、この点について江口審議官は、「国の有識者会議には県の専門部会の部会長や委員も参加している。有識者会議で決まったことが県の専門部会でガラリと変わることはないのではないか」と述べた。
ただ、「国の有識者会議の中間取りまとめや結論は全会一致で決めるのか」という記者の質問に対し、福岡座長は「わからない。全会一致なのか、多数決なのか、あるいは最後に私が”私はこう思うがよろしいか”と言うかもしれない。いずれにしてもいい形になればいい」と述べた。もし県の専門部会の委員を兼ねる委員の合意がない状態で取りまとめや結論が出されたら、それが県の専門部会で受け入れられるのか、若干の心配が残った。
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