親は「子供の大学費用」をどれくらい出すべきか JKだって超知りたい!「人生に必要なお金」
「ねえ、パパ。うちに貯金いくらある?」
「なんだよ、藪から棒に」と、父はまずはスルーしようとする。花実は父の目を見据えて言う。
「ねえ、パパ。パパは今、48歳よね?人生100年時代ってことは、あと52年も生きるんだよ。ママは45歳だからあと55年。これからお姉ちゃんや花実の教育費を払って、老後のお金足りるの?」
「いや、パパはそんなに長生きはしないと思うが、老後資金か。うーん。どうだろう。なんとなく不安ではあったがちゃんと考えたことはなかったなぁ」
老後のお金と子供にかかるお金のバランスをどうする?
「やっぱりだ」と思った。花実の教育費資金が足りなくなる可能性は濃厚だ。花実は、進学したいと考えている三番町大学薬学部の学費は6年で1300万円もかかることを伝えた。
「1300万円?!まじか。てか、花実はすでに行く想定なのか。ママの話だと成績があまり芳しくないと……」
花実は、父のつっこみなど気にせず、大里家の懐事情を聞き出す。両親に続けざまに質問しながら、キャッシュフロー表に数字を書き込んでいく。
母が答える。
「あなたたちが独立すれば、生活費は7割くらいになるかしら」「パパ、せめて3~4年に1回くらいは夫婦で海外旅行にいきたいわね」「電気製品も10年くらいで買い替えよね。これは臨時支出になるわね」「お姉ちゃんは国立大学(3年生)だし、親孝行なお姉ちゃんには少しは結婚資金の援助をしましょうよ、ね、パパ」
「え、花実は?くれないの?」
父と母は口をそろえて言う。「花実は学費が1300万円もかかるんだろう?」「そりゃムリよね、パパ。私たちの老後のお金だもんね」
花実はすかさず聞いた。「じゃあ学費は全部だしてくれるってこと?花実、奨学金借りなくても大丈夫なの??」
両親は、顔を見合わせる。「それは、結果しだいよね」「そうそう、そのために花実はキャッシュフロー表を作ってるんだろう?」
父母の話を聞き、小1時間かかって、キャッシュフロー表は完成した。
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