Go Toから学ぶ「公費をたっぷり使わせるコツ」 コロナで浮かび上がる「新型政商ビジネス」

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「今回も私の勝ちね」とは言っていないが、「Go To キャンペーン」でも「喧嘩」する小池都知事と政府。新型コロナではもっと別のものも見えてくる(写真:つのだよしお/アフロ)

「第2波」と呼ぶべきか否かは専門家に任せるとしても、新型コロナウイルス感染の再拡大傾向がはっきりと見えて来た。連日3桁の新規感染者数が発表され、東京都は15日、独自の警戒レベルを4段階で最高の「感染が拡大していると思われる」に引き上げた。意味不明の謎のようだった「東京アラート」との整合性についてはもう問わないとしても、都の情報発信は相変わらず分かりにくい。

小池都知事VS政府は「小池の勝ち」を「希望」

この連載は競馬をこよなく愛するエコノミスト3人による持ち回り連載です(最終ページには競馬の予想が載っています)。記事の一覧はこちら

小池百合子都知事は、都民に対して不要不急の都外への移動を控えるよう呼び掛けた。一方で、政府は「Go To トラベル」キャンペーンを7月22日に前倒しして強行する構えだ。

都知事選も終わったことだし「大変残念で申し訳ないことに、東京都はコロナの抑え込みに失敗しました」とひとこと付け加える方がいいと思うが、この意見の対立は、小池都知事側が正しいように見える。「コロナの科学」の詳細が不明だとしても、「人の移動」が感染症の拡大にあって最も重大な脅威であることは、コロナに追い込まれた世界各国の最終手段が「ロックダウン」(都市封鎖)しかなかったことを見ても明らかだ。

今、国内といえども人の移動を活発化することに対してカネを払おうという「Go To」キャンペーンは、正しい政策判断ではあるまい。

喧嘩の勘のいい小池氏のことだから、おそらく政府を批判し、追い込むだろう。東京オリンピック延期までダンマリを決め込んで、決定後にコロナで大騒ぎをして選挙向けの露出を増やしたように見える政治家としての彼女に対しては、共感を全く覚えないが、この喧嘩は小池氏の勝ちであって欲しい。

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