大学入試の「志望理由書」で絶対に通過するコツ 「大学へのラブレター」の正しいまとめ方
いかがでしょうか?
「きっかけ」から「学問分野への関心」に向かう過程をしっかり書くことができれば、ほかの受験生とはちょっと違う、光って見える志望理由書になります。採点者である大学の先生も、「ぜひうちの大学に来てほしい!」と思ってくれるはずです。
大学での学びを具体的に示す
次は「C」についてのお話をします。
大学で何を学ぶかということは、志望理由書のメイン。最も大切な部分です。なぜこの大学に行きたいのかを大学の先生に伝えるためには、この大学で何を学びたいのかを伝える以外にありません。
しかしながら、多くの受験生は、大学のイメージを伝えるだけで、具体的な学びについて書かれている志望理由書にお目にかかることは、ほとんどありません。例えばこんなものが大多数です。
「しっかりと経済学を学ぶことができ、講義やゼミも充実している」
「広大なキャンパスで、自然に囲まれた環境で、ゆっくりと学ぶことができる」
「卒業生に著名な方が多く、就職先も有名な企業が多い」
いかがでしょうか? 「で? もう少し具体的に言うと?」「それってどんな大学でも同じなのでは?」という内容です。漠然としていて具体性がないので、どんな大学にも当てはまってしまうのです。
ぜひ行きたい大学なのですよね? だったら、もう少し具体的なことが言えるように調べましょう。調べるときには、とくに、この大学ではどのような学びができるのか?に絞って調べます。
例えば、「しっかりと経済学を学ぶことができ、講義やゼミも充実している」に関しては、この「しっかり」と「充実している」の中身を調べます。
まずは、志望する大学のホームページを見ます。見るべきは、どのような授業があるのか? ゼミがあるか?です。先ほど、「学問分野への関心」のところで取り上げたように、
「私は芥川龍之介の文体が好きです。英語に翻訳された『羅生門』を読んだのですが、芥川の独特な文体が失われているように思いました」という場合。このような興味を持っているなら、その興味をさらに深めることができる学びが、その大学にあるのかどうか?という視点で調べます。
例えば、「英米文学概論」「日本近代文学演習」「日英比較文学演習」などの名称の授業・ゼミを探します。その授業の説明を読み、「こんな授業を受けたい」と書きます。
「○○の講義を受け、日本文学を基礎的なところから学び、□□先生の△△ゼミに入り、翻訳と原本の比較研究を進めたいと思います」
どうでしょう? とても具体的な内容です。まるで印象が違いますね。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら