めざせ観光復活、浅草・スカイツリー「歩道」誕生

隅田川橋梁に歩道併設、高架下に商業施設も

すみだリバーウォークの開通記念に東武が発行した冊子で、花上嘉成・元東武博物館館長は「どっしりとした安定感と軽やかな印象を併せ持つワーレントラスを採用。架線柱のデザインにもこだわり、実用性重視の鉄道橋の中では珍しい、『粋』な橋として、周囲の景観と調和しています」と解説。「日本一の繁華街浅草への乗り入れを可能にしたこの橋は、当時の東武鉄道にとって、まさに『夢の架け橋』でした」と結んでいる。ワーレントラスとは斜めの鋼材を上下交互に組み合わせた形式で、同橋梁は垂直材が付いた構造だ。

今回整備された歩行者デッキを歩けば、ゆっくりと通過する浅草発着の通勤電車や「リバティ」「スペーシア」といった特急車両の走行音も間近で感じられ、鉄道好きにはたまらない場所になりそうだ。また歴史的に価値がある橋の構造も側面から観察できるため「鉄橋ファン」にとっても見逃せないはずだ。

鉄道高架下の「東京ミズマチ」

隅田公園に隣接した東京ミズマチは6月18日に開業したウエストゾーンと、7月以降順次オープン予定のイーストゾーンからなる。それぞれ7つずつ計14の店舗などが入る区画がある。2つのゾーンは北十間川にかかる源森橋のたもとで分けられる。

「東京ミズマチ」ウエストゾーンの北側。隅田公園に面している(記者撮影)
南側は北十間川に沿ってテラスが整備された(記者撮影)

ウエストゾーンには曳舟の和菓子店「いちや」の甘味処や、表参道の「パンとエスプレッソと」のベーカリーカフェ「むうや」といった人気店が手がける新業態の店舗などが並ぶ。北側の隅田公園には水戸藩下屋敷の遺構を活用した日本庭園があり、桜の名所で花火大会も開催される。南側は親水テラスとなっている。隅田公園に芝生広場が整備されるなど、墨田区の整備事業で南北のどちら側も開放的になっており、一般的な鉄道高架下のイメージとは異なっている。

今後開業するイーストゾーンには、ホステルのほか、クリーニング・コインランドリー、ファミリーマートなど、地元住民や旅行者が利用しやすい店舗が入る。東武は「近隣にお住まいの方が旅するように過ごし、国内外の観光のお客さまが暮らすように滞在してほしい」とコンセプトをアピールする。ここから東側に少し進めば、とうきょうスカイツリー駅に着く。

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