プロが徹底分析「コンビニ最新事情」20の新事実 短期的な変化、中期的な変化を総まとめ!

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【(4)実は、コンビニの商品は高くない!?】

昔はコンビニの買い物は高くつくイメージがありましたが、今はプライベートブランド(以下PB)を買えばお得です。特に冷凍食品は炒飯が120円、餃子は140円程度。コンビニPBが年金生活者のセーフティーネットになる気さえします(笑)。

セブン-イレブンのPB「セブンプレミアム」は系列のイトーヨーカドーで販売されていることも。ヨーカドーは約130店舗なので、単品当たりの製造量が多いコンビニのほうがPBを作りやすいんです。

ローソンのレジを引っくり返したら…?

【(5)駅のホームにあるコンビニの売り上げが伸びている】

駅のホームにあるKIOSKが続々とコンビニに変わり、売り上げを伸ばしています。昔のKIOSKは男性がタバコや新聞を買うところでしたが、今は何でも置いてあり、女性も利用するようになったためです。

電車で化粧する女性は以前からよく見ますが、コンビニで買ったパンを電車内で食べる女性も最近は増えました。どちらも時間がないという理由です。つまり、忙しい女性のおかげで、駅のホームのコンビニは売り上げを伸ばしているのです。

【(6)いずれはコンビニ弁当もなくなる?】

なくなると思います。今はスマホを見ながら食事する人が多い。食の文化がワンハンドになり箸を持つことが面倒になりました。しかも、今の子はフードコートに慣れていて好きなものしか食べません。好きと嫌いが混じった弁当は選ばず、パンやおにぎりを片手で食べる人が増えています。

コロナの影響で飲食店が持ち帰りを始めました。人がおいしさを感じるいちばんの要素は作りたて。コンビニの独り勝ちにはならないのでは?

【(7)ローソンのレジを引っくり返したらそのままセルフレジになる!?】

もうすぐ、コンビニは接客時間が短くなる電子マネーへ一気に移行すると予想されます。レジ会計の省力化は人手不足のコンビニには必須。同じ理由でセルフレジも増えていきます。お客さんも素早く会計がすむセルフを好む人は多く、さらにコロナの影響でセルフ派は増加中です。

実はローソンでいま使われているレジはすべて、お客さんのほうへ向けるとそのままセルフレジになります。ワンオペ体制の構築は今後のコンビニの課題なのです。

【(8)おでんがコンビニからなくなる!?】

新型コロナウイルスの影響で危機的状況です。接客カウンターですら防護用シートを設置しているのに、フタのないおでんは衛生的にNG。でも、フタをしめると食欲をそそる見た目のおいしさが失われて売れません。

そもそも、おでんは手間がかかる。管理の行き届いていない店舗では客も食べたくないから売れないんです。でも実際は、コンビニのおでんは原材料がよく、きちんと管理されていたらすごくおいしいのです。コーヒー豆と同じ理論です。

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