「話が伝わらない人」と伝わる人の決定的な差 伝わらないのは相手のせいでなく自分のせい

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①共有

まず、1つ目は「共有」です。これは、相手に知っておいてほしいというもので、相手に何かを求めているわけではありません。

なので、伝えたい内容を「わかりやすく伝えること」に注力するようにしましょう。

②判断・承認

2つ目は、「判断・承認」です。伝える内容に対して、YesかNoの判断、もしくは承認をしてほしいというものです。

この場合、ただ判断してほしい内容を伝えるだけでは十分ではありません。相手が判断や承認をするために必要な情報もあわせて準備し、必要に応じて、伝えることが重要です。内容だけではなく、判断や承認のために必要な情報が準備できるかどうかがポイントになってきます。

③意見・アドバイス

3つ目は、「意見・アドバイス」です。伝える内容に対して、相手に何らかのフィードバックをもらいたいというものです。

この場合、ただ漠然と「意見・アドバイスをください」と伝えるだけではいけません。自分がとくに「何について」悩んでいるのか、もしくは「どんな観点で」意見やアドバイスをもらいたいのかを伝えることが大切です。

④協力

最後は、「協力」です。「協力」は、相手に何らかのアクションを求めるものです。アクションを起こしてもらうためには、まず内容をわかりやすく伝え、理解してもらうことが最低限必要となります。

そのうえで、相手に具体的にどんなアクションを求めているのかを伝えることが重要です。

このように伝える目的が、共有なのか、判断・承認なのか、意見・フィードバックなのか、協力なのかによっても、伝える際に気をつけなければならないことが違ってきます。何のために伝えるのか、その目的を今一度ハッキリさせることからスタートしましょう。

(出典:『入社1年目から差がつく ロジカル・シンキング練習帳』より)

さらにより「伝わる」表現にするためには

相手の立場に立って自分の伝えたいことを明確にする。相手に何を求めているのかを明確にする。当たり前のことかもしれませんが、はじめに言ったとおり、頭では理解できていても実際にできているとは限りません。

今回紹介した思考プロセスをいま一度確認することで、「伝わり方」がぐんと変わります。ぜひ、実践してみてください。

また、今回紹介したことが無意識的にできるようになったら、次は情報を視覚化することをおすすめします。それによって、情報量は格段に上がります。グラフ等をうまく使えるとコミュニケーション力が格段に上がるということです。ぜひ、挑戦してみてください。

岡 重文 グロービス経営大学院教授

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おか しげふみ / Shigefumi Oka

京都大学大学院工学研究科応用システム科学専攻修士課程修了。工学修士。大手情報システム会社、コンサルティング・ファームを経てグロービスに入社。企業研修担当、eラーニング事業の立ち上げに関与したのち、経営管理本部で、情報システム部門ならびに人事・総務を統括。現在はファカルティ本部で「クリティカル・シンキング」「ビジネス定量分析」「テクノベート・シンキング」等のコンテンツ開発や、講師の育成業務にかかわる。

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