超高齢社会に商機を見る、シブい異業種企業 ハネウェルと提携解消した"あの会社"の意外な戦略

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現在、アズビルあんしんケアサポートの年商規模は、アズビルの連結売上高の2%にも満たない44億円程度。同社の三輪英俊社長は、地域密着の展開を堅持しながら、2016年度に売上高55億円まで増やす目標を掲げる。今後、自治体との提携が進み、利用者の裾野が拡大すれば、この倍の年商も射程に入る。人材の補充さえスムーズに進めば、有望なビジネスであることに疑う余地はない。

高齢者向け緊急通報ではトップ

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東京・大田区のコールセンターは全国9カ所の総元締め

「通報のほぼ大半は操作間違いだが、一方で悩み事を長時間打ち明ける人もいる」(同社の櫻井良彦取締役)

大田区のビル内にあるコールセンターは24時間365日稼働で、お年寄りからの通報を待つ。センターは大田区以外にも包括契約を結んだ自治体のおひざ元に9カ所開設されているが、夜間は熊本を除いて大田区のセンターが対応する。

このセンターでは、臨床看護師経験のある相談員が電話で高齢者の相談に対応する。内容次第で、病院の紹介や救急車の出動要請を行う。緊急駆け付けサービスは警備会社やガス会社など全国で100業者ほどが手掛けているが、高齢者向け緊急通報サービスに限定すると、アズビルあんしんケアサポートの導入実績は全国で6.7万人と業界トップだ。不動産デベロッパーが運営する高齢者住宅の夜間業務代行など、既存インフラの活用案件が50件ほど寄せられており、同社の事業所が集まる神奈川県南部では代行サービスが始まっている。

定期巡回・随時対応サービスは、1年前の第5期介護保険改定時に政府が重要施策に位置づけたことが追い風となっている。同社の介護サービス拠点から早朝深夜を問わず1日に何度かヘルパーが訪れ、身体清拭、トイレや食事の介助などを行っている。

従来は、専用端末から通報を受けるたびに随時ヘルパーが訪問して、転倒事故対応やオムツ交換など介護サービスを提供する不定期のモデルだった。看護の専門知識が求められる場合は、同じエリアの訪問看護事業所と連携して対応してきた。

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