渡部建「好感度ブランド大崩壊」の皮肉な裏事情 人気TV番組に起用される理由が逆に致命傷に

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やがて「ヒルナンデス!」は徐々に人気番組へと成長した。

〝火曜日MC〟である彼も、ロケ先で「グルメ王」ぶりを発揮したり弄られたりしながらも着実に仕事をこなし、番組を引っ張った。

彼自身も「悪くない好感度」を自分の武器だと認識し、そのセルフブランディングは着実に成果を上げていたのだ。

そして「ヒルナンデス!」が当初の〝お手本〟にしていた「王様のブランチ」でメインMCを務めるまでに〝出世〟していった。

フジテレビの音楽番組では森高千里さんと一緒にMC。日本テレビ「行列のできる法律相談所」でも〝世界の渡部〟と弄(いじ)られながらもレギュラー扱いになった。

私生活でも佐々木希さんという2010年代でもトップクラスの「美女」と結婚。

ここで幸せな夫婦でありパパである、という「渡部建ブランド」は完成をみたといっていいだろう。

それは10年前に彼を「ヒルナンデス!」の曜日MCに起用した私にとっても、誇らしいことだった。

築き上げたブランドは瞬時に崩壊

それが今回の「不倫発覚」によって、築き上げたブランドは瞬時に崩壊した。
  
「好感度の悪くないイケメン芸人」

これが彼の目指したブランドであり、テレビ局も「好感度が悪くない男」ゆえに起用をしてきたのだ。

このブランドが拠り所だった以上、スタイリッシュではない今回の騒動は、すべてを失うことに直結してしまうのである。

私が「ヒルナンデス!」に出演を決めた〝理由〟が、10年後に致命傷に繋がるという実に皮肉な結果になってしまった。

彼の行動の背景にあったのは「好感度」を追い求めた反動の屈折した心理状況だったのか、あるいは成功したゆえの驕りによるものだったのか。私にはわからない。

そして、このようなスキャンダルは、週刊誌などの「メディアに出てから」の対応となるのが通常の形である。

次ページスキャンダル発覚でテレビ局と芸能事務所はどう動く?
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