渡部建「好感度ブランド大崩壊」の皮肉な裏事情 人気TV番組に起用される理由が逆に致命傷に

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

スキャンダルが発覚すると、その内容と反響・影響を踏まえてテレビ局サイドとタレントの所属事務所が話し合いを行い、「休養」「降板」などの進退が決まっていくのだ。当然スポンサーへの説明もしなくてはならない。

テレビ局は番組の担当プロデューサーや制作局、編成局とCMをスポンサーに売る営業局などが意思の疎通をして対応にあたる。

1人のタレントが不倫をしたところで、別に「犯罪」ではなく本来は夫婦間・当事者間の問題だとはよく言われる。ただ、テレビ番組は視聴者との信頼関係、スポンサーからの支えがあって成立しているという側面がある。

その信頼を損なうようなスキャンダルを、番組の中軸的な出演者が起こすことはやはり許されないだろう。

今回は「誌面に載る」ことを知った渡部建さん本人が、自ら速やかに「降板」を申し出たという。

それは「渡部建という好感度ブランド」が崩壊したことを、自ら悟ったからなのだろうか。

それとも、不倫が発覚したあとのカッコ悪い自分の姿を「見られたくない」という、あくまでスタイリッシュなこだわりによるものなのだろうか。

当面、地上波テレビ出演は難しい

「ヒルナンデス!」に起用した立場の人間として、ひとまず彼には「当面はテレビの仕事は無理」だと伝えたい。

残念ながら「誰もがチャンネルを合わせてしまう可能性がある」地上波テレビには彼の居場所を望むのは当面難しいだろう。

ただ「地上波タレント」としては一旦ゲームセットだが、これで芸人・渡部建としては終わらないでほしいと思う。

相方の児島さんが受け入れてくれるのなら、また小さな劇場からコントを始めればよいのだ。そこには「不倫は良くないが、面白いコントは金を出しても見たい」というお客も来るはずだ。

「好感度の悪くない」というブランドはもう二度と手に入らないが、いったん時間を置いてから、ゆっくりと〝やり直しアンジャッシュ〟を作ってもらいたい。

もちろんその前に、猛烈な反省をすることが大前提だが。

村上 和彦 TVプロデューサー、京都芸術大学客員教授

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

むらかみ かずひこ / Kazuhiko Murakami

1965年生まれ、神奈川県出身。日本テレビ放送網に入社し、スポーツ局に所属。ジャイアンツ担当、野球中継、箱根駅伝などを担当する。その後制作局に移り、「スッキリ」「ヒルナンデス」「ブラックバラエティ」「24時間テレビ」など幅広いジャンルで実績を上げる。2014年、日本テレビを退社し、TVプロデュースの他、執筆、講演会など活動の場を広げている。現担当 : BSフジ「プライムオンラインTODAY」監修演出など。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事