渡部建の「不倫騒動」に見えた3つの致命的ミス 順風満帆なのになぜ欲望に負けてしまったのか

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渡部さんだけでなく、ビジネスパーソンのみなさんも、「目先の欲望に敏感な一方、すでに得ているものに対して鈍感になっていた」「恵まれた環境やリスクの大きさを甘く見て、欲望に負けてしまった」という経験はないでしょうか。さらに、「いずれやめるからいいだろう」「自分だけは大丈夫」などと身勝手な正当化をしたことはないでしょうか。欲望を押し通すときは日ごろ理性的な人でも、このような危うい思考回路に陥ってしまうのが怖いところです。

では、欲望に振り回されそうなときはどうしたらいいのか。たとえば、不倫の欲望が高まったときは、あまり考えずに会うのを1回我慢してみる。それができたら次は2週間、さらに1カ月相手を遠ざけてみる。すると、よほど執着している相手でない限り、「リスクもあるし、まあいいか」「そこまで魅力的な人ではなかったかも」などと思いとどまれることが多いものです。

1回、2週間、1カ月と時間を経過させることで理性を取り戻し、欲望に打ち勝つ。言わば、欲望を満たす時間を後回しにすることで、欲望と距離を置くことにつながり、結果的にリスクを回避できるのです。特に欲望のベクトルが、普遍的な3大欲求と言われる性欲や食欲の場合はエスカレートしやすいだけに要注意です。

小さなストレスも欲望で解消する危うさ

欲望に振り回され、不倫に走ってしまう人の特徴として、もう1つ挙げておきたいのは、“快感”という名の成功体験が忘れられなくなること。欲望を満たす行動を続けるほど、感覚がマヒしてエスカレートしていく傾向があり、だから渡部さんも複数女性との不倫に至ってしまったのではないでしょうか。

欲望を満たして快感という成功体験を得ると、ちょっとした不満もストレスと感じやすくなり、それを解消するために再び欲望を満たそうとして、異性、食、買い物などに走りがち。小さなことでも「ストレス解消のために欲望を満たさなければいられない」という思考回路が定着し、さらに危機回避の感度が落ちるため、周囲から見たら「何でそんな当たり前のリスクに気づけないの?」と思うようなことをしてしまいます。

欲望をコントロールするためには、まず異性、食、買い物などの欲望そのものから、できるだけ目をそらすことが前提。そうするためには、公私どちらの面でも、中・長期の目標を立てて、その達成に向けて行動していくことが大切です。

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