新型ハリアーにみるRAV4と全く異なる価値観

ライバル不在の「SUVクーペ」という新形態

4代目となる新型「ハリアー」(写真:トヨタ自動車)

2020年4月13日に発表され、6月の発売が予定されているトヨタの新型「ハリアー」。ショールームで実車にお目にかかれるのはもう少し先だが、注目度の高さは自動車メディアやSNSでの反響を見れば明らかだ。

では、この新型ハリアーは今回のフルモデルチェンジでどのように進化し、どんな特徴を持っているのだろうか。

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そして、人気車種もフルモデルチェンジは、国内のSUV市場にどのようなインパクトを与えるのだろうか。国内のライバルたちや、ヨーロッパのプレミアムブランドの巧みな戦略から、新型ハリアーの可能性を考察してみたい。

兄弟車「RAV4」の存在

新型ハリアーを端的に言ってしまえば、2020年春に発売された「RAV4」の兄弟車だ。プラットフォームは同じTNGAの「GA-Kプラットフォーム」で、ホイールベースも前後のサスペンションの形式も同じ。2.0リッターと2.5リッターのハイブリッドというパワートレインのラインナップも同じだ。

5代目「RAV4」は2019年4月に発売されている(写真:トヨタ自動車)

しかし、新型ハリアーとRAV4が見せる世界観はまったく異なる。RAV4は、アグレッシブでゴツゴツとしたデザインをまとい、世界初をうたう「ダイナミックトルクベクタリングAWD」を筆頭に、複数の4WDシステムを用意する。イメージさせるのは、悪路をものともしないオフローダーである。

一方、ハリアーは都会派。ルーフもリアに向かってぐっと下がっている。実用性を考えれば、車体後方を高くしたほうが、室内空間は大きくとれる。しかし、ハリアーはそうした実用性よりも、見た目のスマートさを優先させているのだ。ハリアーとRAV4は、同じメカニズムを共有する兄弟車には、まったく見えない。

メルセデス・ベンツやBMWなど、ヨーロッパのプレミアムブランドでは、このようなモデルを「SUVクーペ」と呼び、ここ数年で一気にラインナップを増やしている。新型ハリアーは、そうした欧州プレミアムたちほど徹底したクーペスタイルにはなっていないが、それでも狙う世界観は同じ。SUVクーペ的なモデルが新型ハリアーなのだ。

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